Hiroshi Yamaguchi Interview

山口 裕史 インタビュー

演出から実装まで
「音楽」に責任を

 

山口 裕史

ゲームクリエイティブディビジョン 大阪スタジオ コンポーザーチーム チーム長 / チーフコンポーザー

ゲームが音楽とともに心に刻まれたなら

これまで多くのゲーム作品において、幸運にもテーマソングやテーマ曲、またはそれらに次ぐ重要な楽曲を手がけるチャンスに恵まれてきました。たとえば、『ベヨネッタ2』ではテーマソング “Theme Of Bayonetta 2 – Tomorrow Is Mine” やオープニング曲 “The Legend Of Aesir” などの主要曲を作曲。『BAYONETTA(ベヨネッタ)』『The Wonderful 101』『World Of Demons』『スターフォックス ゼロ』でリードコンポーザーを担当したほか、最近では『大乱闘!スマッシュブラザーズSpecial』にアレンジャーとして参加する機会をいただきました。 さらに、デビュー作の『大神』で手掛けた楽曲は、ゲーム音楽コンサートなどで演奏される機会も多く、今なお多くのファンの方々に愛されています。子供の頃の僕がそうであったように、ゲーム作品が音楽とともに誰かの心に刻まれていたら、これ以上うれしいことはありません。

すべてをゼロから生み出すから宝物になる

プラチナゲームズでは、ほとんどの場合、ミュージックコンポーザーがゲーム全体の音楽演出を一から考え、作曲し、レコーディングを計画し、そして実装するところまでを行います。もちろん、これらの可否はディレクターやプロデューサー、プログラマー等と相談のうえ決定していくのですが、ミュージックコンポーザーの主体性が強く求められ、尊重され、同時に責任も負います。ひとつの作品においてこれらすべてを担うのは、とても大変なこと。しかし、すべてをゼロから生み出すからこそ、自分らしさや情熱を色濃く表現することができるのだと思います。作品が完成したときの喜びはひとしおですよ。まさに一生の宝物です。 また、プラチナゲームズのインハウスコンポーザーならではの醍醐味としては、さまざまなパブリッシャーとご一緒できることも挙げられます。とてもディープに関わることができるので、各社それぞれの作り方や文化の違いに、毎回新鮮な驚きを感じています。

本気で世界を「あっ」と言わせる

「オリジナリティ」「ハイクオリティ」「ワールドワイド」というプラチナゲームズの掲げるスピリットは、紛れもなく僕自身のスピリットでもあり、欲求であり、すべての行動の原動力になっています。プラチナゲームズの創立メンバーとして、常に制作の最前線に身をおいてきた今の自分に存在意義があるとすれば、そのスピリットに基づいて、自ら率先して行動していくことだと感じています。「唯一無二」の作品づくり、環境づくりに若手や中途スタッフを巻き込んでいくことで、そのやりがいや素晴らしさを伝えていけたらと思っています。 クオリティの高いゲームをつくるためには、もちろん知識や技術力は欠かせません。しかし、それ以上に大切なのは、発想力や行動力だと考えています。ワクワクすること、チャレンジすることが大好きな人たちと、本気で世界を「あっ」と言わせるような仕事をしたいと思っています。もしもこうした想いに共感してくださる方がいるなら、プラチナゲームズはうってつけの環境だと思いますよ。クリエイターの情熱を尊重してくれる環境がある……というか、上層部の人たち自身、面白いと感じることに真っ先に飛びついてくるような人ばかりなんです(笑)。会社の規模も大き過ぎず小さ過ぎず、小回りが効きながら大きなチャレンジにも取り組める日本の中でも稀有な環境だと思います。 現在、プラチナゲームズは大きな変革の時期に差し掛かっています。音楽制作もこれまで以上にワールドワイドに広げ、進化させていきたいですね。志ある方のご応募をぜひお待ちしています。

 

PROFILE

Hiroshi Yamaguchi

ゲームクリエイティブディビジョン 大阪スタジオ コンポーザーチーム チーム長 /チーフコンポーザー

クローバースタジオ、SEEDSを経てプラチナゲームズへ。ミュージックコンポーザーとして、『BAYONETTA(ベヨネッタ)』『The Wonderful 101』『スターフォックス ゼロ』『World Of Demons』(リードコンポーザー)、『大神』『MAX ANARCHY』『ベヨネッタ2』(ミュージックコンポーザー)、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(アレンジャー)、『スターフォックス ガード』(インプリメンテーター)などの開発に携わる。 現在はチーフコンポーザーとして、作曲はもちろん少数精鋭のミュージックコンポーザーチームを統括。より高い次元での音楽制作を実現すべく、大小さまざまな取り組みを意欲的に先導している。