皆さんこんにちは、はじめまして。
ベヨネッタチーム、背景担当のワッシーです。

神谷Dとは『大神』に引き続いての仕事ということで、テンションも常にMAXで日々製作に励んでおります。

さて今日はベヨネッタの背景についてお話をしたいと思います。

「背景」ってこう漢字で書くとなんだか単なる風景、書割みたいで少し味気ない感じを受けますね・・・
しかしこの『BAYONETTA』というゲームは言うまでもないことですがアクションゲーム、ましてや∞クライマックス・アクションと銘打たれたしろものです。

アクションゲームにおいての背景とは(これまた当たり前のことですが)世界観を表現するためだけのものではなく、そのまま敵との熱い攻防を繰り広げるステージとなります。
ここが背景製作をする上での最大の苦労でもあり、楽しみでもあるわけです。

同じ敵と戦う場合にも、ステージが違えば当然戦い方も変わってきますよね。
さらにそれがリアルタイムで変化するような場所があるなら楽しみ方も倍増するはず、じゃあそれがもっともっとあったら?

実のところ開発の初期段階において背景チームでは、いわゆる「次世代ゲーム機」と呼ばれるものにより可能となった表現力を駆使し、いかに綺麗なグラフィックを出すかということに多くの時間が割かれました。
やるべきことが以前に比べれば格段に増えていくなか試行錯誤の連続でしたが、やがて開発も進み、ある程度納得できるレベルのグラフィックが見えてきました。が、そこで終わりならばそれは単に綺麗な背景、それこそ書割です。

ここからが背景チームの、ある意味ホントの仕事となります。

∞クライマックス・アクションを構成する要素は様々あり、ベヨネッタチーム内でも各セクションがそれぞれその一翼を担うべく数々のアイデアを盛り込んでいます。
ステージを担当する背景チームではディレクターやプランナーから出される企画案を元にプログラマーやエフェクトデザイナー、モーションデザイナー、サウンドチームなど各セクションの人たちと相談、協力してステージを構成、デザインしていくのですが、なんと言っても今回はクライマックスシーン連続のアクションゲーム!!

いかにユーザーの人達に楽しんでもらい、驚いてもらえるのかを考えた時に、やはり動きのあるステージを作るということは欠かせない要素となりました。
当初目指した背景が「静」とするなら、今度は「動」の背景です。

ただ、「動きのあるステージを作る」と一言で言っても、それが単に「動いている背景」ということだけではやはりインパクトに欠けます。
ここで重要になってくるのが「カメラ」の存在です。

通常、いわゆる「映画のクライマックスシーン」ではド派手なカメラワークなどでシーンを盛り上げていったりもしますが、ゲームの場合はやりすぎるとプレーヤーが状況を把握できなくなりゲーム(戦闘)に支障をきたしてしまいます。
かといって、せっかくのおいしいところ(戦闘)をイベントシーンで済ますだけっていうのももったいない!!
出来ることならイベントシーンのような状況のなかで戦闘がしたい!

そんなコンセプトのもと、ディレクターやプログラマーなどにより絶妙なカメラの落としどころが模索され、それらをステージに組み込むことではじめて「動きのあるステージ」が完成されていくのです。

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また、ゲームを進めていく上では様々な「緊張と緩和」がいかにバランスよく配置されているかも重要なことの一つになっていると思うのですが、『BAYONETTA』のステージ製作においてはこの「緊張と緩和」はまさに「静」と「動」に当てはまります。

ただそのあたりの配分については、もちろん細心の注意を払いながら製作を進めてはいるのですが・・・今回のこの『BAYONETTA』というゲームに関していえば、もうイケイケです!!

しつこく言いますが、クライマックスシーン連続の∞クライマックス・アクションですから!!
一度は完成したステージでも通してプレイしてみた時に、誰かが「ここ、ちょっと退屈じゃね?」なんて言おうものなら「じゃぁ、なんかいっちょクライマックスいっときますか!(スケジュールもうないけど・・・)」みたいな感じで製作は進んでおります。

とにかく、そんなこんなで大小数々のギミック、とんでもないステージの連続になってます!!

どうしてもステージのお話って、詳しく言うとネタバレ直結になりかねないので、どこがどうとかそういうお話が出来なくて申し訳ないのですが、そのぶん一日も早く皆さんに触ってもらえる日が来るようがんばって製作してますので、楽しみにしておいてくださいね!