こんにちは、デザイナーの島崎麻里です。
本作ではキャラクターデザインとキャラクターアートディレクションを担当させていただいています。
『BAYONETTA 3』、発売から2か月半ほど経ちましたが、皆様楽しんでいただけましたでしょうか。
今回はキャラクターデザイン③として、本作の新登場人物たちである「βベヨネッタ」から二人分ほど、デザイン画とモデルを動画と共にご紹介させていただきます。
こちらをどうぞ。
ベヨネッタβ1
今回も順番にご紹介します。まずはベヨネッタβ1。
今回、様々な並行世界を旅する主人公ベヨネッタですが、その行く先々にも「その世界のベヨネッタ」がいます。どの世界にどんなベヨネッタがいるのか、また、ベヨネッタと彼女たちがどのような絡みをしていくかも本作の魅力のひとつです。
東京のベヨネッタは通称「ベヨネッタβ1」。東京を牛耳るストリートギャングの親玉に祭り上げられたベヨネッタです。（とはいえ本人は抗争するつもりもなく気ままに過ごしているそうです。）
東京らしい魔女と東京らしいデザインってなんだろう…というので、武器がちょうどヨーヨー（足元はローラースケート風）だったこともあり、カラーギャングでストリートスタイルの魔女となりました。ヒールスニーカーがこれほど実用的に似合う女性もいないでしょう…！
ベヨネッタのデザインといえば髪の毛で構成されている装束というのもひとつおもしろい特徴なのですが、諸事情で同じことはできなかったので、その代わりに、なるべくそれぞれの世界に似合う、且つ、はっきりと個性を持ったデザインにすること、というのを意識しています。
主人公ベヨネッタと形式が違うといっても、映えなければ「ベヨネッタ」である意味はありません。なんとか要素やラインを工面したり、現場のモデラー陣に協力してもらって、優美になるように揺れ棚引くパーツをつけさせてもらい、なるべく華やかになるように考えました。
今作はとにかく物量が多かったのでひとつひとつの精度を落とさず、でもスケジュールや連携を賄いつつ…というのがとても難しかった記憶です。
ベヨネッタβ3
次はベヨネッタβ3です。
エジプトのベヨネッタ、通称「ベヨネッタβ3」。個人的にはお気に入りのキャラクターです。
とにかく全身でピラミッド！というような印象にしたくて、頭に特徴的な仮面をつけさせてもらいました。
余談ですが、ベヨネッタ及び、βベヨネッタの顔はモデルの仕込み上、リップカラー以外は同じものだったので、顔に入れる記号や、眼鏡のバリエーションを仮面などまで解釈の幅を広げることにより、印象を分けています。
ゲームでのエジプトの背景美術は概ね伝統的なデザインを踏襲していますが、ベヨネッタだけはいつも多少浮いても彼女らしいと言ってもらえるような目立つ衣装にできればと考えており、それ故にテイストの共通化はほとんどしていません。
ケースバイケースではありますが、時代物がモチーフに多く入る分、そこが馴染みすぎると一人しかいない主人公としては埋没しそうで、ちょっと悪目立ちするくらいがベヨネッタらしいのでは…と思っています。
ちなみにこの次元にはβ3ジャンヌも一緒に登場します。いつもとは違う二人の関係性…。そのドラマについてはぜひプレイしていただければわかると思います。
BAYONETTA 3 OFFICIAL ART BOOK
他の並行世界のベヨネッタ達の設定画詳細は2023年1月31日に発売予定の公式設定資料集「BAYONETTA 3 OFFICIAL ART BOOK THE EYES OF BAYONETTA 3」でも見ることができます。
βベヨネッタ達だけではなく、キャラクター、敵、舞台背景、他様々なデザイン画をはじめ、各CGアートやテーマソングの歌詞、裏話的なスタッフコメントなども載せておりますので、エンディングを迎え、その行く末が気になった方はぜひご覧になっていただけるとまた違った観点で楽しむことができるかもしれません。
まだまだ楽しんでいただけましたら幸いです。
▼商品詳細
公式設定資料集「BAYONETTA 3 OFFICIAL ART BOOK THE EYES OF BAYONETTA 3」
エビテン限定で豪華グッズがぎっしりつまったDXパックも絶賛予約受付中！
URL：https://ebten.jp/p/s/7015023013101
（書籍単品もご予約可能です）エビテンDXパックセット内容
・A2タペストリー
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島崎麻里 Mari Shimazaki フリーランスのデザイナー。キャラクターデザイナー、アートディレクターとして『ベヨネッタ1』『ベヨネッタ2』『ベヨネッタ3』他、様々な作品に関わる。 twitter:@MariShimazaki |