こんにちは。
ゲームデザイナーの答島です。
『ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)』という、「デュアルアクション」と銘打った完全新作のゲームを開発する中では、さまざまな迷走があり、いろいろな仕様変更があり、波乱もたくさんありました。その中でも個人的に印象的なのは、以下の三つです。
- 世界観+シナリオが西洋ダークファンタジーからSFに変更!
- デュアルアクションが音ゲーみたいになっていた時があった!
- 開発初期は警察署でケース*を一つずつ受注するゲーム進行だった!
もちろん三つどころか、他にもたくさんあるんですけどね……
今回は、このうち③の「開発初期は警察署でケース*を一つずつ受注するゲーム進行だった!」に絞って書かせていただきます。
※ケースとは、ミッションやクエストのことを指しています。
マップ画面の右側にそのとき発生しているケースが一覧で表示されているので、メインストーリーを進める以外にも、寄り道を楽しんだりできる。
本作では、出動した先のステージ内に複数のケースが発生しており、プレイヤーが自由に事件を解決していく内容になっています。
しかし、もともとの設計ではステージ内に寄り道ができるような他のケースは存在していませんでした。
全ケースいずれも拠点となる警察署で一件ずつ受注してから毎回ステージに出動して、クリアしたら拠点に強制帰還する、というゲーム進行だったのです。
このようなゲーム進行になっていた理由は「デュアルアクションで敵と戦う」というところをゲームの中心としてフォーカスしていたからなのですが、やがて開発を進めていく中で “警察官”、“事件現場” という体験のブラッシュアップが課題となりました。“警察官による事件捜査感” をもっと体験してもらいたい、と考えたのです。
そのため、ステージ内を探索する要素がケースという形で組み込まれることとなり、現在のように「警察官が事件に遭遇するところから始まり、それを解決していく」という体験ができるようになりました。
警察官らしい体験ができるよう、事件捜査現場も作りこまれていますので、ぜひ堪能してください!
ちなみに、初期の頃のような「一件ずつ依頼を選んで受注し、現場に出動する」というゲーム進行は、メインシナリオクリア後のやり込み要素として用意されています!
ここで受注できるケースをクリアしていくと、さまざまな隠しコスチュームがゲットできますし、本作最強の!?キメラも待ち構えているので、ぜひチャレンジしてください!!!
ではでは、このへんで失礼します。
答島 惣太 Sota Kotajima
2014年に入社。
ゲームデザイナーとして、『The Legend of Korra』『Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutants in Manhattan』の開発に携わる。