はじめまして、BGM担当の丹羽です。
2年以上このチームにいるので、開発初期の記憶が曖昧になってきているのですが、記憶の糸をたぐりつつ、『VANQUISH』のBGMについてお話していきたいと思います。

VANQUISHはスピード感があってアクション要素の強いシューターです。
設定が近未来のSFだったので、とりあえずシンセっぽい要素は絶対いるだろうな、というところから始まりました。
 
海外のFPS・TPSは曲がほとんどなかったり、鳴っていても存在感が薄かったりする事が多いのですが、ディレクターからも開発初期に「今回BGMはバックダンサーだ」と言われていました。
ところが開発が進むにつれ、ゲームにスピード感やキレが出てきて、BGMの方もそれに合わせてイケイケな曲調になっていきました。
 
社内で、曲がシューターぽくないとの意見があがった事もありますが、とてもアグレッシブなゲームなので、アクションゲームと捉えて作っていきました。
結果的には「テクノ・インダストリアル・ブレイクビーツ・メタル・ジャングル・ハリウッド系」など様々な要素が混ざったものになっています。
 
ディレクターからよく言われたのは
「P.N.03ぽくならないように」と
「戦争感!ミリタリー感!」
という事です。
 
「見た目はSFだけどBGMは泥臭い戦争感がいる」
 
SFな近未来感と泥臭さはBGM的に共存させるのが難しい要素で、すでに進めていたBGMの方向性やジャンルをもってどう戦争感という要素を表現していくか、キーワードを解体してBGMとして変換していきました。

 
余談ですが、戦争感について考えていた時、最初に浮かんできたのがファミコン○ォーズのCMで、その後の制作中もたびたび脳裏をよぎっていました。
なつかしい・・・
 
発売(10月21日)まであと少しですが、ぜひお手にとってプレイしてみて下さい。
 
そしてそして

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『VANQUISH(ヴァンキッシュ)』オリジナルサウンドトラックが10月27日に発売されます。                                            
ゲームと同様の「ハイテンション」なBGMを豪華3枚組でお届けします。
                                                               ご協力頂いたコンポーザーの方々は
高田雅史さん(シルバー事件、killer7、GOD HAND等)
杉森雅和さん(逆転裁判(GBA)、ビューティフルジョー(GC)等)
という豪華な顔ぶれとなっております。
3990円と少々お高いですが、VANQUISHのゲームを堪能して、音楽もカッコイイなあと感じられたら、ぜひサウンドトラックも宜しくお願いいたします!