ゲームデザイナーの佐藤広野です。
MADWORLDでは、主にプレイヤーと、敵とボス全般を担当しました。
今回はその「敵キャラクターのAI」について書いていこうと思います。

前提としてこのMADWORLDは、ただ敵を倒してステージを進めていくような
一本道の単純なゲームではありません。

敵の殺し方に何百通りものパターンが用意してあり、
その組み合わせを自分なりに工夫することができる
自由度の高いシステムが搭載されています。

この「自由度」こそがMADWORLDの特徴であり、
敵のAIシステムにもその要素が盛り込まれています。

わかりやすい思考AIの例をひとつ挙げると、
「札束がいっぱいにつまったアタッシュケース」というアイテムがあるのですが、
これを敵に投げつけると、彼らは舞い上がったお金に一斉に反応し、
拾い集めることに夢中なったり、お互いに争い始めます。

さて、この集団の中でジャックがチェーンソーを振り回したらどうなるでしょう?
もしくは、ガソリンが一杯に詰まったドラム缶を投げ込んだら?
電車が激しく行き交う線路にこのアタッシュケースを投げ込んでみたら?
続きは、実際にゲームをプレイして確かめて下さい。大爆笑間違い無しです!

このようにMADWORLDでは、「どれくらい笑える敵の死に様を作れるか」という点に
特化したAIが設計されています。

ですから、一番弱い敵を倒すのはそれほど難しいことではありません。
敵を殺しまくるゲームのはずなのに、敵が強すぎてなかなか殺せないのでは
ちっとも楽しくないですからね。

その代わり、点数を稼ごうとしての高度な殺し方に挑戦すると
ちょうど良い難易度に感じるのではないでしょうか。
殺し方によるAI行動パターンも笑えるものがふんだんに用意されていますので、
ぜひ高得点を狙ってがんばって下さい。

また、敵との熱い戦闘を楽しみたい、そういった方には
ステージ中を徘徊する敵のリーダー、ステージの最後に登場するボスの
チャレンジをオススメします。こちらは戦闘に特化したAIが搭載されているので
歯ごたえのある戦いを楽しめると思います。

さて、ここに書いただけでも通常の敵、リーダー、ボスの
3種類の異なるAIシステムがありますが、
通常の敵だけでもステージ毎に何種類ものカスタマイズがしてあり、
決してユーザーのみなさんを飽きさせません。

発売日までもうすぐですが、お店で予約して、
楽しみに待っていて下さいね。