皆さんこんにちは!
『ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)』コンセプトアート担当の須田です。

ブログのバトンが回ってきましたので、筆を執らせていただきました。
よろしくお付き合い下さい。

今回は、美術設定の面から『ASTRAL CHAIN』の世界を掘り下げ、知っているとより楽しめるポイントについてお伝えしたいと思います!



●人工島アークの景色
まずは本作の舞台となるアークの地理についてご紹介。
ゲームが始まって早々に「第36地区で─」「第10地区が―」などの単語が飛び交うことになるのですが、そんなことより初めて遊ぶゲームの操作に、コントローラーを握っているだけで手一杯じゃい!という人も多いかと思います。
今のうちにしっかりと予習をしておくことで、押し寄せる難事件をバリバリ解決に導きつつ、アーク歩きやストーリーも満喫しちゃいましょう!

人工島アークは巨大なメガフロート式の区画ユニットをつなぎ合わせた物を基礎に、増改築を繰り返して島を形成しています。
大きさは250~300Km四方にもなり、その基本設計から「地区」と呼ばれる分割がなされ、それぞれさまざまな特色を持っています。

地区を示す番号は2桁の数字で表され、上の桁が地区番号、下の桁が区画番号となっています。
地区番号には第0x地区~4x地区があり、それに加えて特別地区が存在するので、アークは大きく5つの地区に分けられていることになります。

各地区はそのユニットごとに建て増しが行われ、それが今のような複雑な高低を伴った渓谷のような景観を生みました。限られた資源とスペースで居住面積を稼いだ結果です。

劇中ではさまざまなエリアの捜査に挑むことになるのですが、これまで見られたような市街地以外にも、アーク市民では立ち入れない場所までどんどん登場します!


●広告が作る街の景観

海鮮居酒屋アストラルチェイン!!(語感がいい)

公開させていただいてる画面写真などで頻繁に見られるネオンや広告、その他さまざまなホログラフィックによるサイネージ表示も本作の美術担当としては外せません!

よくよく看板類を観察してみると、アークの暮らしぶりが垣間見えてきます。

擬態洋販、ニューロブティック、
ジェネリックシーフード、高級合成食肉使用…… サイバーな文言が並びます。

定番のファッションブランドや飲み物の広告に交じって保険会社の広告も。
アークが直面している「ゲート」や「レッドシフト」などの汚染被害に対する保険がある様子。

と、こんな具合に一つ一つ解説したい処ですが、誌面がえらいことになりそうなのでこの辺で。遊ぶ際にはぜひ看板にも注目してみて下さい! では次~


●路上観察のワンポイント


 
看板に続く路上観察の花形と言えば、そう、自販機!
飲み物 から アイス 果ては バーガーまで……
読者の皆さんの中にはホットスナック自販機に並々ならぬ思い入れがある方も少なくないと思います(?)

そんな自販機ですから、当然本作ではショップとして利用可能な物が点在しています。


 
「3」の表示が目印のベンダー3号はただの自販機ではありません! AIベンダーという設定でちょっとだけお話してくれちゃいます!
AIだけに個体差が生まれてしまうようで、個体によって性格もさまざま……とか? ゲーム中で見かけたらぜひ話しかけてみてくださいね。

かいつまんだつもりが、随分長くなってしまいました……
とにかく見どころたくさん具沢山なのが『ASTRAL CHAIN』です!

アートについてもお伝えしたいことは沢山あるのですが、それは豪華版『ASTRAL CHAIN COLLECTOR’S EDITION』に同梱のアートブックにて、たっぷりご覧いただけます!

アートブックには桂正和先生の画稿やサブキャラ、敵キメラ達のキャラデザ以外にも、背景コンセプトから小物のデザインまで、設定等のメモ書き共々全ステージ分出し惜しみゼロで掲載しております。
これをお供に『ASTRAL CHAIN』の世界を歩けば、より深く堪能できること間違いなし!!

ネタバレ要注意、150ページ超で最後まで絵がぎっしりのアートブックにサントラまで同梱されて、とんでもないカロリーになっております!
本作に少しでもご興味がおありでしたら必携の一品、是非、宜しくお願い致します。




suda須田裕貴  Yuki Suda
2015年にプラチナゲームズに入社。
『NieR:Automata』で敵デザインや背景美術を担当。本作『ASTRAL CHAIN』では、コンセプトアーティストとして背景の美術設定全般を手掛けている。
かに座のA型 好きな食べ物はメロンソーダにハンバーグ。座右の銘は「よっこいしょういち」