プラチナゲームズ代表の佐藤です。

7月に入りました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
1か月ほど前に新型コロナウイルスによる緊急事態は解除が宣言され、社会では段階的に活動レベルを引き上げている最中です。 国のメッセージでは「感染拡大防止と経済再生の両立を図る」と表現されています。要するに「気をつけながら動き出そう!」ということでしょう。

プラチナゲームズでも、これまで行ってきた全社在宅勤務措置を段階的にオフィス勤務に切り替えて行くことを決めました。この7月から段階的に在宅勤務を解除して、9月末にはほとんどの社員がオフィスで勤務しているような状態をめざしています(当社の場合、開発用機材の運搬などの作業を含みますので、意外と大変です)。もっとも、緊急事態が解除されたとはいえ感染対策が重要であることは変わりませんので、オフィス内の安全対策も講じたうえでこの計画を進めていきます。また、以前こちらでお伝えしていました東京における開発拠点『プラチナゲームズTOKYO』ですが、8月を目途にオープンする予定です。ただ、ここ最近の(7月2日現在)東京での感染者数の増加傾向をみていると、慎重に進めていく必要があると思っていますが。
以前もこの場で書きましたが、ゲームの開発はチーム内の連携が必須です。在宅勤務でもビデオ会議などのツールを駆使して連携は可能ではありますが、やはりオフィス内で他のスタッフを身近に感じながら自分の仕事を進められる環境に勝るものはないと考えています。ちょっと大変でもオフィスに戻ることを決めた理由です。

世の中では自粛生活の影響で特に飲食業や観光業の方々が困窮されています。私たちのようなゲーム開発の仕事はそのようなはっきりとした影響は少ないのですが、長い期間をかけて開発するゲームの作業進捗が、やはり影響を受けています。それをこれから挽回していきたいものです。当社も「気をつけながら」動き出します。

さて、ステイホームの状況で今まで以上に自宅でゲームや映像コンテンツに親しんだ方々が多いと聞きます。ゲーム市場は、スマホ・コンソールゲームともに活況のようです。WHOも賛同したゲーム業界のキャンペーン「#PlayApartTogether」(自宅で離れて遊ぼう)も、世の中の外出自粛には貢献しているように思います。やはり人間には娯楽が必要ですから、ただ家に居ましょう、は無理なのです。なかでもゲームはオンライン環境で自宅にいながら友達と一緒に遊ぶこともできますから、受動的な映像コンテンツとは違う魅力があります。ステイホームのお供としては最強のアイテムなのかもしれません。
しかしこの短期的な活況を喜んではいけません。感染拡大防止だけを考えて活動自粛を永遠に続けると生産活動・経済活動が止まってしまい社会が手詰まりになることは連日テレビで説明されていますからこの場で言うまでもありません。社会に活力があってこそのゲーム産業です。「感染拡大防止と経済再生の両立」に皆で踏み出さなければなりません。世の中が平穏になり活力が戻ることを願いながら、当社も活動レベルを上げていきます。この時期を乗り越えて完成したゲームをいずれ多くの皆さんに遊んでいただけるように頑張ります。

ではまた。

P.S. 「The Wonderful 101: Remastered」ですが、おかげさまで6月11日に日本でも発売いたしました。まだの方はぜひ遊んでみてください!僕もやっています!

※オフィスの写真は2018年に撮影したものです

佐藤賢一
代表取締役社長

1962年 東京都生まれ。
1986年に株式会社伊勢丹に入社後、1996年にゲーム業界に転身。株式会社セガ・エンタープライゼス(現:株式会社セガ)にて、ドリームキャストのマーケティング業務に携わったのち、2000年に株式会社キャビア(現:株式会社マーベラス)の設立メンバーとして招聘され、会社運営全般の業務に携わる。2006年に有限会社ODD(現:プラチナゲームズ株式会社)を設立。取締役/管理本部長として、経営部門全般の責任者を務め、2016年4月代表取締役に就任。