日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス、CEDEC 2011
(Computer Entertainment Developers Conference)が横浜で開催されました!(9月6日~8日)

その1に続いて、参加してきたスタッフからのレポートを紹介します♪

 

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こんにちは!
アニメーターの山口です。

先日の9月6日から8日の3日間、CEDECに参加してきました。ゲーム業界の様々な人が登壇し、多種多様な話題の約200のセッションがディープなレベルで行われるとても興味深いイベントです。プラチナゲームズとしても力を入れており、今年も20人を超えるメンバーが参加してそれぞれに色々な事を学んできました。僕も毎年、都合がつけばできるだけ出席して刺激を受けるようにしています。

今年はCEDEC AWARDSに『VANQUISH』がノミネートされており、招待という形での参加だったのですが、そのあたりの話は一緒に参加した久禮さんが“その1”で書いてくれたので、僕の方は今回、自分自身が 学んだ事例を2つほど挙げてみたいと思います。

 

まずは、とっても専門的、技術的な例として『プロシージャルアニメーション』を取り上げます。
とはいえあんまり専門的になっても仕方ないので、簡単に説明すると『アニメーションを計算によって自動生成する』っていうことです。つまり、僕たち3DCGアニメーターがアニメーションをつけなくても、なんと!コンピューターが勝手にアニメーションをつけてくれる!というモノです。もちろんそんなに簡単にいくわけではないのですが、技術の進歩は恐ろしいもので、だんだん実用的になってきている物もちらほら出てきたりしています。このあたりの技術が最近ゲーム技術界隈で流行っているみたいで、僕が出席した14セッション中、半分くらいはこの技術に関するものでした。自分でも興味を持って取り組み始めていたところだったので、すでに先行して検証されていたり、実践した方法の紹介がなされたりと本当に役立つセッションが満載でした。今後の制作の中でも役立つだろうアイデアも色々浮かんできて、実際に取り組んでいくのが今から楽しみです。

 

次に全く違うセッションの例として、基調講演についてお話します。
CEDECの基調講演というのは、業界内外を問わず、面白い人や話を聞きたい人を招待して各日の朝に講演してもらうというもので、毎年3名ずつ呼ばれているようです。ゲーム制作とは直接的には関係ないと思われるような講演も多くあるのですが、『ものをつくる』という観点でみると刺激を受けることがとても多く、今年も毎朝早くから楽しみに行ってきました。今年の講演も例にもれず、ゲームとは直接は関係ないと思われる『宇宙開発』、『工業デザイン』、『メディア芸術』が各講演者の業種になっていました。それぞれの方が特徴的なプレゼンテーションをしていて、そのあたりも比較できて楽しめたのですが、そんな一見バラバラな講演から共通して僕が感じたのは、

『ものづくり=ロマンと情熱!』
ということでした。

これは、「ロマンや情熱って、あればあるでいいよねー」と言った程度の話ではなく、これからは特に絶対条件として、前提として必要!というぐらいのメッセージに感じました。

デジタル技術はすぐにマネできます。
しかし、企業文化や制作者の執念みたいなものは、それが特徴的、なおかつ成熟に時間がかかるものであればあるほどマネできません。開発スパンが20年の科学技術や伝統的なブランド、伝統文化。そうしたものを作り上げるのにどれほどの時間や手間、そして情熱がかかるか。そして、それゆえにこれらが簡単にマネされず、強い競争力を持つということ。

というわけでこれからも、プラチナゲームズの制作スタイルや企業文化、ゲーム制作者としての魂を大事に、より一層磨いていこうと思いました。

 

こんな感じで、CEDECでは他にも色々なテーマのセッションがあります。平行して行われているため参加できるセッション数は限られていますが、それでも色々と刺激を受けた3日間でした。今後もCEDEC期間中に限らず様々な事を積極的に学んで、より良いゲームを作れるように頑張りたいと思います。

それでは!

 

yamaCEDEC

 

CEDEC AWARDSの後にDevelopers Nightという懇親パーティが行われました。プラチナゲームズは大阪なので普段は会えない古い知り合いに会えたり、新しい出会いがあったりしてなかなか楽しい時間を過ごせました!

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