今年もCEDEC 2016に行ってきました!!
どうも、QAエンジニアの森田です。
QAは「Quality Assurance」(品質保証)の略で、品質管理の観点からゲーム開発を陰で支えるお仕事です。詳しくはまた別の機会に説明させていただきますね。(笑)
CEDECって皆さんご存じですか?Computer Entertainment Developers Conferenceの略で、国内最大のゲーム開発者・研究者向けの技術交流会です。例年8月末~9月初頭に横浜で3日間に渡って開催されており、ゲーム業界のみならず、大学や他業種の方も登壇されたりします。その間、勉強しつつ他社さんと交流を深めたりするわけです!
プラチナゲームズは関西に本社があるので、
参加するとなると交通費や宿泊費等ちょっと・・・馬鹿になりません。
しかし、会社としての技術力アップだけでなく、最新技術の研究や、協力体制の構築、業界全体の発展のことを考えると参加する意義は大きく、プラチナゲームズから毎年15名程は必ず参加するようにしています。(CEDEC以外にもこんなセミナーがある!参加したい!行きたい!と会社に相談すれば、結構許可してもらえるのでありがたいです。)
また、CEDECでは、200程のセッション(講演)が予定されていて、その内容と講演者が毎年一般公募されるのですが、CEDECを通じて新しい技術・情報に触れるだけではなく、自社の技術やノウハウ・実績も積極的に発信していこうということで、今回は私も登壇者として1つのセッションを担当させていただきました。
※バーコードは怖いので塗りつぶしました
「『ベヨネッタ2』におけるゲーム品質を上げる為の自動化〜オートプレイと継続的なパフォーマンス計測〜」(詳しい内容については、ファミ通さんが記事にしてくださったので、興味のある方はこちらをご覧ください。)
公募に際して、通常はセッションにはゲーム内容や深く関わった技術など機密情報が多く含まれているため、パブリッシャーの確認等、公募承認まで少なからず時間を要するのですが、今回のセッション内容は概要を『ベヨネッタ2』開発ブログで既に紹介済みだったので、トントン拍子で話が進みました。また、公募したからといって必ず採択されるわけではありませんが、前述のブログ公開時の反響が非常に大きかったため「これはいけるかも!」と内心思いながら応募したところ・・・無事採択していただきました!
ファミ通.com
『ベヨネッタ2』はオートプレイがデバッグに貢献!【CEDEC 2016】Bayonetta2 開発ブログ:バグチェック作業の自動化について
自分で言うのもあれですが、本当に盛況で立ち見の方がいらっしゃる程、たくさんの方に受講していただき、終了後は「うちもオートプレイやっているので、参考にさせてもらいます」「QAエンジニアというスペシャリストとして社内で認められているのは羨ましい」といった声をかけていただきました。「QAエンジニア」という職種を設けている会社は、国内では大手であってもまだ珍しいようで、仕事内容はおおよそ同じであろう他社の品質管理の担当の方からは、「QAエンジニアという肩書がもらえず、未だに名刺はエンジニアです」や、「忙しくなるとプロジェクトに配属されるんです」と聞きました。
QAエンジニアとして、より広い立場でゲームの品質を見ることができ、またそのことに集中できるというのはありがたいです。規模は大きくないものの、改めてプラチナゲームズの開発体制の強さというものを実感するとともに、QAエンジニアとして道を切り開いていかなきゃと一種の使命感を感じて帰ってきました。
また来年も何かネタを考え応募したいです!
こういった勉強会は、参加して「すごかったね~」で終わってはまったく意味がありません。(会社もお金を出してくれているわけですしね)聞いたこと、学んだことをちゃんと何かにフィードバックしてこそですよね。特に我々ゲークリエイターにとっては、ゲームに実装し、ゲームを通してプレイしてくださる方に楽しさを届けてこそだと思います。
ただ学びたいから学ぶのではなく、
「面白いゲームを作るため、ユーザーに届けるため」
を意識して、これからもより多くのものを吸収していきたいと思います!
そしてそして最後に告知!
CEDECに参加できなかった方々に!
地方版として今年「CEDEC+(セデックプラス)」が開催されます。
その第一弾CEDEC+KYUSHU 2016(10月22日@九州大学キャンパス)に登壇します!!西日本在住の方で「横浜って!」と、参加できなかった方も是非、CEDEC+KYUSHU 2016 にお越し下さい。
学生さんも気軽に参加してみはいかがでしょうか。
私もDevelopers’ Night にも参加予定ですし、もし機会があればお話しましょう。
※CEDECのHPでは、予定されているセッションの内容が随時公開されています。また、CEDiLという過去のセッション資料が一般公開されていますので、興味のある方はそちらも是非参考になさってください。
森田和則 Kazunori Morita
2005年にクローバースタジオに入社。プログラマーとして『大神』の制作に携わった後、プラチナゲームズへ。様々なタイトルでアプリケーション、ツール、システムなどのプログラミングを担当し、『TRANSFORMERS: Devastation』ではリードプログラマーを務める。
現在はQAエンジニアとしてより包括的な立場で、プラチナゲームズ作品の品質向上と開発の効率化に努めている。
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