プラチナゲームズ代表の佐藤です。

5月に入りました。これまでにまったく経験したことのない日々が続いています。
皆様はどのようにお過ごしでしょうか?

ひと月前にこのブログで近況をお伝えした時点から事態は何倍にも深刻になり、まだ収束の気配もはっきりと見えない状況です。一部の地域では、外出自粛が解除されるなど、コロナの先の世界に向けて動き出しはじめたところもありますが、まだまだ予断は許さない状況です。
そして、多くの方がお亡くなりになっています。ニュースなどで、特に著名な方の訃報に接するたびに私も心が震える思いをしています。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、いま自分たちがやるべきことをやろう、と思っています。
国内においては、先日「緊急事態宣言」の一カ月延長がアナウンスされましたが、【お知らせ】にありますように、プラチナゲームズでは「在宅勤務もしくは自宅待機」という措置を6月末まで延長することに決めました。現在、私を含め社員一同、自宅にて仕事をしています。新型コロナの影響下 、専門家でない私たちは政府や自治体の指針を受けて、自分たちのできることを話し合い、決定して、実行に移している毎日です。

ビデオゲームの開発という仕事は集団で行うものです。したがって開発チームが同じオフィスの中にいてお互いの進捗や雰囲気を確認しようと思えばすぐにできる、ということにかなり大きなメリットがあります。「在宅勤務」では各自のPCが自宅にあり、お互いに遠隔地にいるという環境ですから、このコミュニケーション問題の解決が重要だと思います。特に、プラチナゲームズの開発スタイルは、コミュニケーションを何よりも重要 視しているので、なおさらなことです。現在は便利なITツールがいろいろあります。これらを駆使して、情報セキュリティにも十分対処しながら、会社にいるときに近いコミュニケーションを実現するように努めています。いままで経験したことのない「在宅勤務」によるゲーム開発というのは、クリエイターにとって、コミュニケーション以外にも、様々なストレスが溜まることと思っていますが、一方で新しい仕事のやり方、進め方、開発手法を生み出す可能性を秘めていると思っています。制限された環境ではありますが、ユーザーの皆様へ届けるゲームの開発を、止めることなく、いまできる範囲で進めています。
さて、前回お伝えしたことのその後についてもお伝えします。
まず東京における開発拠点『プラチナゲームズTOKYO』 ですが、オープンを見合わせています(5月7日現在)。実は事務所は完成しております。こちらに写真も掲載しましたのでぜひご覧ください。あとは社員が出社すればオープンできるのですが、この状況下ですので当然ながら保留しています。新型コロナの事態収束が見えてきましたらオープンに向けて再度動き始めます。
『プラチナゲームズTOKYO』のねらいは、「開発力の強化」です。大阪・東京の2拠点で格段に当社の機動力をアップさせるべく、こうして準備を整えています。おかげさまで、『プラチナゲームズTOKYO』への中途採用募集にも予想を超える大勢の方からの応募が届いていま す 。在宅勤務中ではありますが、この間も採用面接を止めることなく、テレビ会議システムを利用して行っています。 ぜひ、少しでもプラチナゲームズに興味がある方は、積極的にご応募をお願いできればと思っています。また、オープンの日を迎えたら、この場でご報告します!

4月に入社した今年の新入社員ですが、入社式を「ソーシャルディスタンス着席」で開催し、社内研修を少し行ったあと、彼らも当然ながら在宅勤務を行っています。
入社するなり在宅勤務、という状況は我が社員ながら気の毒です。本来なら会社に出勤し、彼らのために用意された席に座り、真新しいPCを前にして、先輩社員が横で仕事を教えていたりするはずですが、これも今年はまったく違うことになっています。今は辛抱してもらうほかありません。早く世の中が平穏になり、出社可能になったら、何らかの埋め合わせをしたいと思っています。その模様もここで報告できたらいいな、と思います!

世の中で外出自粛が浸透しており、人々が自宅にいながらネットワークで映画やゲームなど、エンターテインメントコンテンツを消費することが増えていると聞きます。娯楽は人間に必要なのだと改めて実感しています。
私たちはエンターテインメントの作り手として今できることを焦らずに進めていきたいと思っており、社員一同、健康に注意して頑張ってまいります。

皆さま、くれぐれも気を付けて日々をお過ごし下さい。

ではまた。

 

佐藤賢一
代表取締役社長

1962年 東京都生まれ。
1986年に株式会社伊勢丹に入社後、1996年にゲーム業界に転身。株式会社セガ・エンタープライゼス(現:株式会社セガ)にて、ドリームキャストのマーケティング業務に携わったのち、2000年に株式会社キャビア(現:株式会社マーベラス)の設立メンバーとして招聘され、会社運営全般の業務に携わる。2006年に有限会社ODD(現:プラチナゲームズ株式会社)を設立。取締役/管理本部長として、経営部門全般の責任者を務め、2016年4月代表取締役に就任。