3月18日に就役した潜水艦「しょうりゅう」の公式ロゴマーク&広報用キャラクターに、プラチナゲームズのアーティストたちの作品が採用されることになり、先日、神戸で開催された「潜水艦しょうりゅう就役謝恩会」にて、その完成披露が行われました!

壇上で紹介をうけるプラチナゲームズのスタッフ(右から:代表の佐藤、蔦、須田、大西)

初めに紹介されたのは、コンセプトアーティスト・須田による、“ゆるキャラ”「オーシャンサラマンダー」。しょうりゅうの愛称サラマンダー(サンショウオ)をモチーフに、潜水艦の上部にある艦橋の形を模した制帽をかぶっています。様々なバージョンがあってかわいいです。

“ゆるキャラ”「オーシャンサラマンダー」
須田裕貴(コンセプトアーティスト)

続いて紹介されたのは、VFXアーティスト・蔦による、“萌えキャラ”「川神美羽(かわかみ みう)」ちゃん。潜水艦は海の忍者とも呼ばれていることから、海をイメージさせる水着を着用し、その腰には忍者刀を携えています。“「潜水」しなから「忍べる」”ということですので、動いたり、アクションする姿もみてみたいな……と勝手な想像が膨らみます。名前は「しょうりゅう」の建造を手掛けた川崎重工業さんの【川】、神戸工場の【神】、しょうりゅうの漢字表記「翔龍」から【翔】の字を分解し「川神美羽(かわかみ みう)」と名づけられました。

“萌えキャラ”「川神美羽(かわかみ みう)」
蔦直樹(VFXアーティスト)

さらに、特別に用意された“ゆるキャラ”「オーシャンサラマンダー」と、“萌えキャラ”「川神美羽」ちゃんの、スペシャルコラボアートも公開され、会場の皆さんから温かい拍手をいただきました!

「オーシャンサラマンダー with 川神美羽」

スクリーンに映し出されたアートを、たくさんの方がスマホで撮影されていました

最後に、公式ロゴマークの発表です。しょうりゅうの名前の由来は「物事を高所から判断し、素早く行動する龍」という意味が込められているということで、その名前と潜水艦のイメージから、当社のUIアーティスト・大西がデザインしたものが採用されました!

公式ロゴマーク
大西るい(UIアーティスト)

そして、物心ついた時から怪獣とロボットが大好きで、“変型するロボット”をテーマとする『トランスフォーマー』シリーズ(※)をこよなく愛する彼女の手により、ロゴアニメーションも制作され、会場で披露されました!「まさかロゴが変形するなんて……」「潜水艦から龍!?」と会場からはどよめきの声も。笑 ※当社が開発した同シリーズのアクションゲーム『TRANSFORMERS: DEVASTATION』(国内未発売)で、大西はUIを担当)

  • 潜水艦の形をした「しょうりゅう」が、高所から槍を持ち、狙いを定める機械の龍へとその姿を素早く変形
  • 機械の龍となった「しょうりゅう」は、「強固」「最先端」、さらに、名前に込められた「物事を高所から判断する」様子を表現
  • 龍が、背景の日の丸に沿って、弧を描くことで「守護」「調和」を、狙いを定める槍により「適格な判断」を表現
  • 日の丸は下側を明るくし、日の丸と龍を重ねることで、龍が太陽と共に地上の人々を見守る様子をイメージ
  • 龍の凛々しい顔立ちは、初代艦長の勤務指針でもある「誠実」を表現


プラチナゲームズはゲームをつくる会社ですが、大西の専門は、UI(ユーザーインターフェイス)と呼ばれるキャラクターの体力ゲージやマップなど、ゲーム内の表示物のデザインで、広告用アートやゲームパッケージのデザインなどは行うものの、アニメーションについてはほとんど素人だったそうです。

それでも、“潜水艦から龍に変身させてみたい”という彼女の変身へのこだわり&クリエイター魂により、今回のロゴアニメーションが誕生しました!また、これを見た上司が「ここまでつくっちゃったらサウンドも要るやろう」と、サウンドスタッフをも強制的に巻き込み……SEもついてしまいました!

ロゴの選考に携わられた乗組員の方の中には、「この変身アニメーションに心を奪われた」と言ってくださった方もいたようで、大西も頑張った甲斐がありました!皆さんに喜んでいただけて、何よりです。

ご挨拶させていただいた、代表の佐藤もロゴをバックに嬉しそうです

ロゴマークの意義について、登壇されたぎ装員/乗組員の方より「海上自衛隊のさまざまな部隊では、交代などにより入れ替わってしまう部隊員が、その部隊や艦の「魂」「スピリッツ」として受け継いでいくものが、ロゴマークであり、そのロゴがあしらわれた部隊識別帽(通称:スコードロンハット)」とのお話があり、我々も身の引き締まる思いです。

「しょうりゅう」の魂として、部隊識別帽の他、部隊表示盾、公式文書などに、今回のロゴマークが用いられるそうです。制作されたグッズの一部が会場で紹介されていました!

式典では、鏡開きも行われ、用意されていた枡には大西がデザインしたロゴがバッチリ入っていました!

乾杯の後は、しばしの歓談タイム――。
初代艦長/艤装(ぎそう)員長の阿部さんを見つけて、突撃!

快く記念撮影に応じてくださいました!

しょうりゅう初代艦長/艤装(ぎそう)員長の阿部さん(画像:中央)と

グッズ展開についてデザインの相談があったり、潜水艦での生活について伺ったり、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

最後に、「しょうりゅう」の乗組員の方々や、建造に携わられた川崎重工業の方々、関係者の皆さんと記念撮影をして、この日はお開きとなりました。


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式典前の2月のとある日には、艦長がプラチナゲームズを表敬訪問してくださり、デザイン制作に携わったメンバーにと、貴重なコインと金の刺繍入りのスコードロンハットをいただきました!

一人ひとり艦長から握手+手渡しでコインをいただいたのですが、これは、チャレンジコイン(Challenge Coin)といわれる風習で、艦長(隊長)が“労いや友好の印”として、隊員や個人に握手を通して特別にコインを贈呈するものだそうです。通常は、“右手にコインを隠し持って、握手をした瞬間に相手の掌中に渡す”という一種のサプライズ演出を交えて行われるそうですが、我々にはそういった予備知識がなく……手渡される際の記念撮影までせがんでしまいました。大変失礼いたしました……。笑

コインの一方には「しょうりゅう」のロゴ、もう一方には“Presented by COMMANDING OFFICER | JAPAN MARITIME SELF DEFENCE FORCE” という文字が刻まれています。

「しょうりゅう」の皆さんと記念撮影。スコードロンハットかっこいいです!



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昨日3月18日には、川崎重工業株式会社神戸工場で「しょうりゅう」の引渡式・自衛艦旗授与式が執り行われ、我々も「しょうりゅう」の門出のお祝いに行ってまいりました!

初めて目にする潜水艦に大興奮!

今後は訓練を行いながら呉基地(広島県呉市)に向かうそうです。

あっという間に遠くに行ってしまったため、慌てて記念撮影。沖の彼方に少しだけ「しょうりゅう」の姿が……。

デザイン制作に携わったメンバー + 取締役の田平(画像:右上)

本日の式典・出港の様子は、ニュースメディアで動画と共に紹介されていましたので、興味がある方はぜひご覧ください。

そして、潜水艦「しょうりゅう」と共に、当社のスタッフがデザインした、ロゴマーク&キャラクターたちもぜひ覚えていただけると嬉しいです!人気になったら、色んなバージョンの美羽ちゃんが見れるかも……!笑

“ゆるキャラ”「オーシャンサラマンダー」& “萌えキャラ”「川神美羽」ちゃん、公式ロゴ



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潜水艦しょうりゅう SS510 SHORYU
起工:2015年1月28日
進水:2017年11月6日 >>「しょうりゅう」の命名・進水式の様子
就役:2019年3月18日
建造所:川崎重工業㈱ 神戸造船工場
型式:2,950ton型「そうりゅう」クラス
全長:84m
最大幅:9.1m
速力:水中20kt