みなさん、はじめまして、こんにちは。
イベントシーン担当のツダです。

今回はベヨネッタのイベントシーンについてお話させていただきます。

といってもまだ発売前、ストーリーについては多くを語れない、と言う事で今回は、ベヨネッタのイベントシーンの制作に焦点をあててお話したいと思います。

まず制作にあたり必要となるのがシナリオです。ベヨネッタでは神谷D自らシナリオを書いています。
「大神」の時も思いましたがあの厳つい風貌でよくこんな、良いシナリオが書けるもんだと・・・人間見た目じゃわからないものです・・・
もちろんベヨネッタも「大神」に負けず劣らず、涙あり、笑いありの壮大なシナリオになっています。楽しみにしていて下さい。

さて、このシナリオを元に演出を組み立てて行くのですが、このベヨネッタというゲームは周知の通りアクションゲームです。
それもクライマックス・アクションという天変地異の大災害の中で起こるイベントシーンと言う事で、会話シーンばかりの演出はいかがなものか・・・
ということで必然的にアクションシーンをメインで構成することになりました。
そこで、「デビルメイクライ3、4」も手がけられた下村監督に、アクション監督としてお手伝い頂いています。

ここでシナリオをアクションによって膨らましていく事になりました。

例えばこの一行

「ベヨネッタ、何かの気配を感じて目をやると、そこにバイクに跨り崖の壁面を走ってジャンヌが現れる。」

これがこのようになります。

この後の展開もあってと言うのもありますが、ただ走ってくるだけでは面白くない、という事でこんな感じになりました。

そのほかにもベヨネッタらしさ、「女性」「四丁拳銃」「魔女」はもちろん、ベヨネッタの象徴的なアイテム、メガネや髪を使った演出を盛り込んでいきました。
具体的には言えませんがこの辺りも楽しみに見てもらえたらと思います。

シナリオ、演出が決まったところで、次はこれらのものをデータ化する作業に入ります。
ベヨネッタは人がメインのお話・・・と言う事でモーションキャプチャーを使うことにしました。
あんな敵やこんな敵、あんなとんでもないシチュエーションの時はどう撮影するんだ・・・等々、若干問題はありましたが・・・

とりあえず、キャプチャーにはアクター(役者)が必要!
と言うことでアクター探しです。
ここで大事になるのがベヨネッタ他、メインキャラクターのキャラ性と身長、体重などの身体面。
この辺りを考慮しつつアクターを探していきます。
例えばベヨネッタなら、180cmを越える位の身長で、四肢が長くて・・・、セクシーな女性・・・で、さらにアクションも出来て・・・

・・・こんな奴は日本人にはいねぇー!!!と言う事で海外へ!

海外オーディションの結果・・・見つかりました。
いてるもんですねぇ。
外国人の方のスタイルの良さには、本当にビックリさせられます。

さすがにベヨのアクションを生身の人間が完全に再現するのは不可能ですが・・・

ちなみに・・・

e383a2e383bce382b7e383a7e383b3e382ade383a3e38397e38381e383a3e383bce794bbe5838f-480x360
エンツォです。かなりユニークな動きで、まさにはまり役です。
動画でお見せできないのが残念です。

さらに外国人アクターを使った利点として、ベヨネッタでは英語をメイン言語としている為、英語を喋れる役者さんの演技は、海外のユーザーの皆さんにも違和感なく見ていただけると思っております。

と言うわけで無事データの撮影も完了!

ここからこのデータをキャラクターにはめてモーション修正、カメラアニメーションをつけて行きます。
このカメラアニメーションが曲者です。

CGとはいえあまりにも現実にあるカメラワークからかけ離れるとCG臭い、つまりリアリティの無い映像になってしまいます。
特に今回のベヨネッタは、移動距離、スピード共に人並みはずれたものがある為、あまりベヨネッタをカメラのフレームにきっちり収め、綺麗に撮れすぎるのも、スピード感やダイナミズムを損なってしまいます。
もちろん制作するものによって変わりますが、ベヨネッタでは、ドリー、クレーン等々、実際の映画撮影の手法に近いカメラワークを意識しつつ、アクションシーン、それも空中戦やら大災害やらのダイナミックさを失わないよう心がけて制作しています。

カットごとにカメラアニメーションを付けた後、ライティングして効果等を付け、調整すればほぼ完成です。
簡単にイベント制作の流れを説明してみました。こんな感じで制作進行中です。

ゲーム中だけでなくイベントシーンもクライマックス・アクション満載です。
是非、お楽しみに!!