プラチナゲームズのチーフゲームデザイナー、本作ではスーパーバイジングディレクターを務める神谷英樹です(長い…笑 簡単に説明すると『ベヨネッタ』シリーズの総合監督として、世界観設定の監修やシナリオ執筆などを務めている人です)。

『ベヨネッタ オリジンズ: セレッサと迷子の悪魔』が、ついに発表されました!『ベヨネッタ3』の熱狂が冷めやらぬ中、突然発表されたので、びっくりされた方も多いと思います。

また、タイトルに“ベヨネッタ”とありますが、ハードに戦うあのベヨネッタのイメージとはかけ離れた、幻想的な絵本のような作風にも驚かれたのではないでしょうか?

この作品は、初めてディレクターを務めるティナリと、初めてアート・ディレクターを務める西井を中心に、野心あふれる若手スタッフたち(…とベテラン勢も少々)によるチームで作り上げる、まったく新しいスタイルのゲームです。

主人公はセレッサという名の魔法使い見習いの少女。知る人ぞ知る、なんとあのベヨネッタの幼少期です。

“ベヨネッタ”と聞くと、「アクションは苦手だけど大丈夫だろうか?」「シリーズを一つも遊んだことないけど、話についていけるだろうか?」と、心配になる方も多いかも知れません。でも先にも申し上げたように、この作品はこれまでのベヨネッタシリーズとはまったく違う、まったく新しいゲームです。これまでのシリーズのファンの方にはもちろんですが、アクションゲームが苦手な人にも、そしてシリーズを知らない人にも楽しんでほしい、そんな思いを込めて作っています。

身構えたりせず、新鮮な気持ちで、ちょっと気弱な魔法少女と、荒くれもののはぐれ悪魔の奇妙なコンビを操作して、謎めいた森の中の冒険を楽しんでほしいと思います。

そう、この作品には、もう一人(一匹?)の主人公がいるんです。チェシャという名前の、人間界に迷い込んだ悪魔です。危険な森の冒険には、この悪魔の力が不可欠で、プレイヤーはセレッサの魔法とチェシャのどう猛な力の二つを組み合わせながら、ゲームを進めていくことになります。その不思議な操作感覚が、きっとやみつきになるでしょう。

この物語は、未熟な二人の成長の物語でもあります。絵本を読むように、童心に帰って二人の冒険の行く先をぜひ最後まで見届けてください。

『ベヨネッタ オリジンズ: セレッサと迷子の悪魔』
スーパーバイジングディレクター 神谷 英樹

 


神谷英樹
Hideki Kamiya
副社長執行役員/チーフゲームデザイナー

1970年 信州 松本市生まれ。
1994年に株式会社カプコンに入社。『バイオハザード2』で初監督を務め、以降『デビル メイ クライ』『ビューティフル ジョー』と新規タイトルを発表。2006年には望郷の念を形にした『大神』を発表し、第10回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門で大賞を受賞。プラチナゲームズ入社後は『ベヨネッタ』(2009年)、『The Wonderful 101(ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン)』(2013年)の制作を経て、2022年1月に副社長執行役員に就任。チーフゲームデザイナーとして、プラチナゲームズの全てのゲームタイトルの品質向上に尽力する一方、制作現場にも立ち続けており、2022年2月には自身が総監督を務めた「ネオ-クラシック・アーケード」シリーズ第一弾『ソルクレスタ』を発表。現在は最新作『プロジェクト G.G.(仮称)』の開発に取り組んでいる。