こんにちは、モデラー兼デザイナーの小手川 宗行です。

『BAYONETTA3』では武器全般のデザインを担当させていただいております。

今回はベヨネッタが使用する武器の一部を紹介させていただきます。

ではどうぞ!


カラーマイワールド


ベヨネッタ3のメインウェポンで象徴となる武器です。

1が単発銃、2がオートなので3は古式銃としました。グリップにはマダムバタフライのシンボルである蝶がインレイされています。

また至る所に「3」の意匠が盛り込まれているので、探してみるのも一興でしょう。


ジー・ピラー


最初にデザインを始めた武器の一つです。

一つの武器に一匹の魔獣に紐づいているという、ゲーム全体のコンセプトをどう落とし込むか探りながら描いていきました。

魔獣の力を宿している表現として無機物にも有機物にも見える意匠になっています。巨大な口で噛みつき攻撃もできるようになっています。


イグニスアラネアヨーヨー


手足にセットで付くタイプの武器です。

元の魔獣が武器っぽい形状なので、割と苦労せず形になったと思います。
武器全般に言えますが、今回は巨大な敵とも渡り合えるように、攻撃時は刃やトゲなどが巨大化します。

あと我々の世代でヨーヨーと言えば、例の御紋ということであのオープンギミックが付きました。


デッドエンド エクスプレス


超大型武器、アンブラ超特急機関車です。

今回の武器は変形するのもコンセプトなので、いっそ乗れるように変形させてしまおうとなりました。

一発が重い攻撃は重量級好きにはたまらないでしょう。私も一番のお気に入りです。

実はシリーズおなじみのチェーンソー枠でもあります。


リビットリビドーBZ55


武器種のバランス的に長物の槍が欲しかったのと、歌を武器とするバアルを組み合わせでマイクスタンドを槍にすることを思いつきました。

伸縮自在なのでアクションに幅を持たせられました。
顔が付いていてコミカルなところもバアルらしいところです。


シムーン


魔獣マルファスと紐づいている武器なので、これは羽扇子だろうということでこの武器ができました。

更にマルファスと言えばつかみかかりなので足にも鈎爪を模した装備を追加しました。
これはもともと中華風の武器だったのですが、ステージとキャラクターの組み合わせをしていく中でエジプト風の武器に変更されました。

デザインは島崎さんの方で急遽プレイヤーと合わせてデザイン改修をしてもらいましたが意外なくらい上手く馴染みました。


ベヨネッタは3作とも武器のデザインを担当しているのでテイストを迷うことはありませんでした。

ディレクターや監督から要望が来るより先にアイディアを詰め込んでデザインを進めたのもスムーズに進められた理由でしょう。

タイミングが合わずデザインがラフイメージだけになってしまった武器もありますが、これまでのシリーズ制作を経験したモデラーの方でうまく形にしてくれました。

今回、武器と魔獣はとにかく多いので、自分に合った物を探したりして楽しんでください!


小手川 宗行
Muneyuki Kotegawa

プラチナゲームズ所属のアーティスト/キャラクターモデラー。
株式会社カプコン、クローバースタジオ株式会社を経てプラチナゲームズ創設時より参加。
『ベヨネッタ』『ベヨネッタ2』『VANQUISH』『TRANSFORMERS:DEVASTATION』『MAX ANARCHY』『メタルギア ライジング リベンジェンス』『ソルクレスタ』その他に携わり、
『ベヨネッタ3』では武器デザイン全般とコンセプトモデルを担当。