プラチナゲームズ代表の佐藤です。
12月になりました。みなさんいかがお過ごしでしょうか?

プラチナゲームズ本社のオフィスは大阪の梅田スカイビルというビルの中にあります。このビルは1階入り口前広場「ワンダースクエア」でいろんな催し物を行うことでおなじみです。大阪の名所のひとつだと思います。11月後半には巨大なクリスマスツリーが建設され、「ドイツ・クリスマスマーケット」が開催されます。ソーセージやグリューワインの屋台が軒を連ね、ステージではコーラス隊が歌い、小さなアンティークメリーゴーランドまで登場し、多くの人で賑わいます……例年は。
この「ドイツ・クリスマスマーケット」、残念ながら今年は開催されません。人の密集を避けるためでしょうから仕方ないですね。しかし毎年あるものが今年はないというのは寂しいものです。心理的に落ち着かないのです。

このような「いつもあるものが今年はない」という経験を今年は積み重ねています。こういう時こそ工夫だと思っています。そして、大げさかもしれませんが、「いつもあるもの」の意味をあらためて知ることになると感じています。プラチナゲームズで毎年恒例の忘年会や新年イベントも、今年はリアルイベントとしての開催はしませんが、リモートによる開催を計画しています。忘年会についてこれまであらためて意味を考える必要などありませんでしたが、同じ会社に属している人間同士の情緒に関わる大事な意味があると強く感じている今日この頃です。現在鋭意企画中。詳細は来月あたりお伝えしたいと思いますのでお楽しみに!

さて当社では、新型コロナウイルスによる様々な活動制限に備え、新しい働き方として「開発体制の二重化」を計画し、実行に移してきました。すなわち、会社とほぼ同じ開発環境を社員の自宅にも用意し、会社と自宅のどちらでもほぼ同レベルの作業ができることを目指しました。この方法で出社する社員の数をローテーションにより三分の一程度に抑え、出社しない社員は在宅勤務で開発作業を行います。こうして、感染状況が悪化した場合や国や地方自治体から外出自粛要請が発令されたような場合にはスムーズに全社員が在宅勤務を行えるというものです。単純に言うと機材が2倍必要ですしセキュリティの強化も必要ですからコストがかかりますが、開発会社としての生命線を確保するために決断しました。この二重化の準備が先月にすべて完了し、これからはこの体制で開発作業を加速していければと考えています。

そしてこうしたインフラ整備と並行して重要なのが、人間の情緒部分の関わりだと思います。最近開始したのが、私と社員5名の計6名で行うランチ会(通称「SATO’S TABLE」)です。ランチ会といってもZOOM越しですが。これでどれくらい人間関係を豊かにできるかはわからないのですが、少なくとも顔を見ながら(ZOOMですが)一緒にご飯を食べることで普段は気づかないことにお互い気づくと思いますし、こういうことが心理的にはプラスに働くと思います。そして気づいたのですが、リアルなランチ会よりもお互いにリラックスしているように感じます。これは副産物ですね。このランチ会、回を重ねるといろんなことが見えてくると期待しています。

毎回同じことを言っているような気がしますが、新型コロナウイルスの状況は予断を許しません。気を付けながら行動するしかありません。そしてそのなかで、工夫とアイデアでより良い道を見つけていきたいものです。

ではまた。

 

佐藤賢一
代表取締役社長

1962年 東京都生まれ。
1986年に株式会社伊勢丹に入社後、1996年にゲーム業界に転身。株式会社セガ・エンタープライゼス(現:株式会社セガ)にて、ドリームキャストのマーケティング業務に携わったのち、2000年に株式会社キャビア(現:株式会社マーベラス)の設立メンバーとして招聘され、会社運営全般の業務に携わる。2006年に有限会社ODD(現:プラチナゲームズ株式会社)を設立。取締役/管理本部長として、経営部門全般の責任者を務め、2016年4月代表取締役に就任。