プラチナゲームズ代表の佐藤です。今回をスタートにこれから会社にかかわるニュースや出来事を社長ブログとして、皆さまにお届けします。その第一回目は、「プラチナゲームズのこれから」。先日発表させていただいたテンセント社との資本提携について、少し詳しくその狙いなどについてお届けさせてもらいます。

2006年に創業したプラチナゲームズは2020年2月にまる14年を経過し、15年目に突入しました。おかげさまで社員一同、今日も元気にユーザーの皆さまの期待を超えるようなゲーム作りに専念しています。

さて「会社の進む道を思い描く」ということは非常に大事な作業です。

それには「こうしたい」という意志も必要であり、同時に「こうできる」という根拠も必要です。観念的すぎてもいけないし、現実的すぎてもいけない。遠い未来ではなく、近い将来を、ほどよい現実味をもってビジョンを示さなければならない。

プラチナゲームズの近い将来をどのようなものにするか。数年前から考え、社内で議論してきました。私たちのビジョンは、「ユーザーの期待を超える質の高いゲームを作り続けることで、ユーザー満足度世界一のゲームスタジオになる」というものです。これは、創業以来変わることのない想いです。そのために、どうすればいいのか? いままでのように請負開発だけではなく、次の一手は自分たちの資金でゲームを開発し、自社でパブリッシングしたいということ、それを実現するために具体策が必要であること、当社にマッチしたパートナーの力を借りることが必要ではないかという結論にいたりました。

そうしたなか、先日発表をさせていただきましたように、ご縁があってテンセント社と資本提携を行いました。これについて少し詳しく説明しようと思います。

まずこの提携によって、当社の開発スタイルや開発したいものに制約が生まれるようなことはありません。資本提携といっても様々なパターンがあるわけですが、当社の自主性を失うような提携では、先に述べたビジョンを実現させることはできませんので、そうはしなかった、ということです。

次に資本提携の狙いですが、提携によって経営基盤を強化し、今後次のようなことを計画しており、プラチナゲームズを次のステージに押し上げたいと考えています。

  • 新作オリジナルタイトルの開発(自社IP)
  • 自社パブリッシングの推進
  • プラチナゲームズTOKYOの開設と開発力の強化

プラチナゲームズは、世界中のユーザーを相手にハイエンドマシン向けのゲーム開発を行う日本国内では数少ないゲームスタジオのひとつです。ハイエンドマシン向けの開発となれば巨額の資金を必要とします。そこでこれまではパブリッシャーさんとのパートナーシップにより「デベロッパー」としてゲーム開発をしてきました。今後はそれに加え、自己資金でゲームソフトを開発し、自社でパブリッシングを行う、というプロジェクト、自社IPの開発プロジェクトを増やしていく予定です。

また、開発力の強化もプラチナゲームズにとっては重要な課題のひとつでした。プラチナゲームズは創立以来14年間、大阪を拠点にゲームの開発を行ってきました。現在200名を超える優秀なゲームクリエイターが大阪本社に集まり、日々ゲーム制作に打ち込んでくれています。ただ、これから先、開発力をさらに強化するためには、もっともっと大勢の優秀なクリエイターの力が必要と考え、今回の資本提携を機に「プラチナゲームズTOKYO」を新設して東阪二拠点体制とすることで、優秀なクリエイターが当社に合流できる可能性をより広げていきます。

最後に、なぜ、テンセント社をパートナーとして選んだのかということについてですが、一つは先に述べましたようにプラチナゲームズの自主性を認めてくれたこと、もう一つはプラチナゲームズの技術力、企画力を高く評価してもらったこと、そして資本提携による自社IPを、テンセント社が得意とする中国市場やスマートフォン市場で展開をしていきたいという強い想いを持っていたことが挙げられます。

つまりWin-Winの関係性を築けるという点で、テンセント社との提携がベストだったということです。

以上のような考えで、2020年の2月、15年目を迎えています。今年は、プラチナゲームズにとって大きな転換期になると感じています。プラチナゲームズを更なる高み、次のステージに引き上げたいという強い決意で進んでいきます。

ここで述べた内容は、今後、当社の様々なニュースをお届けするたびに、よりリアルにご理解いただけるのではないかと思っています。

プラチナゲームズはこれからも、「質の高いゲーム作り」を行い「世界中のユーザーに驚きと笑顔を届ける」ことに変わりはありません。

今後のプラチナゲームズ、プラチナゲームズがお贈りする新タイトルにぜひご期待ください。

 

佐藤賢一
代表取締役社長

1962年 東京都生まれ。
1986年に株式会社伊勢丹に入社後、1996年にゲーム業界に転身。株式会社セガ・エンタープライゼス(現:株式会社セガゲームス)にて、ドリームキャストのマーケティング業務に携わったのち、2000年に株式会社キャビア(現:株式会社マーベラス)の設立メンバーとして招聘され、会社運営全般の業務に携わる。2006年に有限会社ODD(現:プラチナゲームズ株式会社)を設立。取締役/管理本部長として、経営部門全般の責任者を務め、2016年4月代表取締役に就任。