はじめまして、こんにちは。
フリーデザイナーの島崎麻里と申します。

前作の『BAYONETTA』に引き続き今作でもキャラクターデザインを担当させていただいています。

今回はベヨネッタとジャンヌ二人のデザインについて少し触れたいと思います。

ベヨネッタ
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まずは主人公、「現代の魔女」ベヨネッタ。
前作にお馴染みの方はお気づきかと思いますが、彼女のトレードマークの一つでもあったヘアスタイルをガラっと変えました。
これはディレクター陣ともお話して、彼女であれば、同じ装束で再び登場することはないだろう…と。
女性が気分で髪型を変えるように、ベヨネッタの今回の気分はショートヘアです。
とはいえ、次の機会があれば彼女の事なのでまた変わっているかもしれませんね。

全体としては、「ソリッド」をテーマに。
「黒の装い」という設定は変わらずですが、ショートヘアにしたこともあり全体的にマニッシュな印象になっています。
前回は「曲線」が多かったのですが今回は「直線」。
各アクセサリーは上記をベースに、眼鏡のテンプルだけは少し優しい印象にしました。

露出は賛否出たのですが、髪の毛で作られているケープの形を考えた時に、中途半端に肌を出してしまうと印象が際立たないと思ったので、前面露出ゼロ。
その分背面を多めにあけました。

続編の今回は「水」がテーマ、という橋本ディレクターからのお話でキーカラーは「青」に。
これが今回一番難しかったです。

「青」はどうしても前作の「赤」よりも優しく馴染みやすい色なので、他の質感や色が多く存在するゲーム中の視認性も考えると際立たせるのが大変。
しかも合わせる色は「黒」「銀」(これも初期に決まっていました)なので余計でした。

色んな入れ方を考えたのですが、原色強め、面積多めにしてしまうと彼女の雰囲気には似合わず…。
銃の「青」を印象的な色に調整してもらう事、胸の時計に合わせて追加で「金」を加える事、銀の質感を面積多く取る事など多くの調整を経て、現在の形に落ち着いたという状態でした。

「シックな黒」を選んでいる時点で、なのですが
毎回この彼女らしい装いと視認性の共存には本当に頭を悩まされます。

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ベヨネッタの今回の相棒が「青色の銃」に変わったのに合わせて「チャーム」も一新です。
元となる銃の石色と言葉から、花言葉を絡めたチャームにしようと設定。
今回の彼女の雰囲気に合わせてアンティークなカメオとして仕立てました。

改めて一連を見ると今回のデザインは結果的に前作とほぼ全て逆の方向性となりました。
そう考えると2のベヨネッタのデザインは
1のベヨネッタがあって、また際立つデザインなのかもしれません。

印象はだいぶ変わりましたが、また別の、彼女らしい装いになったかなと思います。

ジャンヌ
さて、お次はジャンヌです。

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ジャンヌの今回のコンセプトは「私服」
神谷さんより「バイクも出したいからバイカースーツにして」という始まりです。

ジャンヌは神谷スーパーバイザーのお気に入りのキャラなので、基本的に橋本ディレクターも私もほぼ口を出させてもらえません。
ひたすらバイカースーツを描くうちに、選ばれたのが今回のデザインでした。
他にもいくつか選ばれた案はあったのですが、どれもシンプルなものが多かったです。

楚々とした胸が際立つようにデザインしたつもりはなかったのですが、神谷さんはそこがよかったようで、今回は前回よりも容赦なくまな板が強調されているジャンヌです。

髪型はベヨネッタと並んだ時の事を考えてロングヘアに。
髪の毛で召喚するくらいなので、魔女はヘアチェンジも自由自在ですね。

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ジャンヌの愛銃は今回も「オール4ワン」。
でも服と同じく「チャーム」もプライベートのあつらえです。
前回のチャームも銃の名前と合わせて考えましたが、今回はもっと直接的に三銃士のぬいぐるみです。
カラーリングは私が好きな「アニメ三銃士」を参考に。
ベヨネッタがこういうものを持つとちょっとベタっとしますが、ジャンヌはちょうどいい塩梅になるキャラクターで遊べて楽しいです。
個人的に気に入っている小物デザインのひとつでもあります。

それでは今回はこのあたりで。
発売までどうぞ楽しみにお待ち頂ければ幸いです。