こんにちは。新人キャラクターモデリングアーティストの小林です。

二回目のブログのテーマに悩んだのですが、業務中、ガソリンの匂いが鼻をつくフロアで、太鼓が打ち鳴らされるのを合図に鞭を打たれる描写や、名前のわからない、突起が沢山ついてる使い古された機械で足をキリキリと挟まれているところ(手は作業に支障が出ますので)を書いたら検閲に引っかかりますし、なにより、いくら嘘とはいえ印象が悪いので、業務外での楽しい活動について書いていきたいと思います。

というわけで二回目のフレッシュマンブログのテーマは楽しい社内サークル活動です。

私は映画を観るサークル、『シネマパラダイス』(通称シネパラ)に入っています。

サークルサークルと言ってもなんだか如何わしい。会社に遊びに来ているわけじゃないんだ。そんな時期が僕にもありました。

しかし、青葉薫る初夏のある日の昼時、私がいつものように一人でひっそりと、会社で買える200円の宅配弁当を食べながら夕飯のことを考えていた時。(会社の福利厚生で、宅配弁当が200円で買える制度があって、とても経済的です)

横に座っている、例の足をキリキリと挟む機械のスイッチを持っているモデラーの上司の方が何やら話しているのが聞こえてきたのです。よくよく聞いてみればシネパラの部長(パラダイス長)を務めているということでした。

サークルに加入すれば、月に不定期で部員同士集まって映画を観に行けるということでした。タダで。

タダより怖いものはない。そんなうまい話があってたまるか。そう思いましたが、入社時の説明で、サークルに加入すれば部費が出るので、サークル活動に充てることができると言われたことを、ふと思い出しました。

学生の時は週に4〜5本観ていた程映画は好きだったので、気付けば必要書類に血判を押して入っていました。

それからは、月に大体2回ほど、主に仕事の後にレイトショーで映画を観ています。
プラチナゲームズの入居している梅田スカイビルにも映画館がありますし、他にも梅田には映画館が結構あるので活動には持ってこいです。

観た後は感想を言い合ったり、翌日社内のサークル用のチャットでも共有して、観に行かなかった人にもお勧めしたりしています。

サークル活動として映画を観に行く大きな利点は、自分一人では観ないであろう映画を観ることができて、世界が広がるということです。私なんかはどうしてもハリウッドの娯楽映画を観がちなので、再発見も多いです。

名画座なども一人では足を運ぶ機会もなかったですが、サークル活動で「めまい」を観た時は新鮮な驚きでした。「まさかあんな話だとは」「やべぇ」と時代を超えた新鮮な驚きに盛り上がりました。

観る映画は各々が観たい映画を挙げて、それを観に行きたい人が集まって行くので、気楽ですし、色んなものを観ます。「君の名は。」を平日のレイトショーで観ている男達はすこし異様だったかもしれません。

年末には、部員5人で遅ればせながら「この世界の片隅に」を観に行きました。劇場を後にした僕の背中は一回り大きくなっていたかもしれません。次の日のサークル用のチャットでは

「繊細な日常生活の描写の中に入ってくる『戦争』がこれまでにないほど暴力的で、それを乗り越える人たちの強さに胸を打たれたね」

などとテーマがテーマだけに皆いつもよりも長文のおふざけなしの感想を書き込んでいて、心で泣きました。私は原作の漫画も買いました。

少し真面目に書こうとしようしたのでラインナップが硬めになってしまいましたが、最近でいうと「ミス・ぺレグリンと奇妙なこどもたち」「ドクター・ストレンジ」などの話題の映画も沢山見ています。

ちなみに今は五月に公開の映画「メッセージ」が楽しみです。
個人的にはハードSFは好きなジャンルです。テーマとして宇宙や多次元など、苦手な人から見れば突飛でばかばかしいことが描かれるジャンルですし、専門家から見ても、つじつまが合わないなどの議論はよくありますが、このような話の肝は、起きる事態に堅実に対応する人間の精神を分かりやすく描写するところだと思います。もちろん私は突飛な宇宙の話の時点で好きですが。人は自分に足りないものを好むのでしょうか。そんな気がしますね。

観るまではトレーラーでわかる限りのこと以外は調べないようにしていますが、「メッセージ」は言語学者が突如現れた謎の生物とコミュニケーションを取ろうとする姿を描くもののようで、そんなようなものを私は待っていたのです。

話はそれましたが、このように、映画を通してコミュニケーションが取れるので、私のような、どれだけ甘く見積もってもコミュニケーションを取るのが上手いとは言えない人間でも、共通の話題で話のとっかかりができて、人間関係が円滑になるので、それが普段楽しんで仕事することにも繋がります。このことは我が社のようにエンターテインメントを提供する職場ではとても重要なことだと思います。サークル活動は、活動自体が楽しいだけではないのです。

社内にはシネパラ以外にも色々なサークルがあります。

全てをここで網羅はしませんが、シネパラの様な文化系のサークル以外にも、バスケットボールやクライミングなどの運動系のサークルもあるので、自分の興味のあるサークルに入って親睦を深めることができます。それにもし好きなサークルが無かったとしても、仲間を集めて自分で創設することが可能だそうです。

名前だけではどんなサークルなのかよくわからないという人でも、社内のブログでそれぞれのサークルの人が活動の様子が垣間見えるような紹介記事を書いているので、そこで情報を収集することができます。私も足が機械に挟まれてなくて、無事だったら爽やかな汗を流して運動をしてみたいと思ったりもします。

もしあなたが入社することがあれば、一緒に映画を観に行きましょう。

Fin.