お久しぶりです。キャラクターモデリングアーティストの松下です!
新人研修の後、キャラクターモデリング班に配属されてもう一年たってしまいましたが、僕は元気にやってます!

1年間がっつりモデリングをやって思ったのは、キャラクターモデリングのお仕事はデジタル内で原型をキレイにリアルに仕上げるのだけが仕事じゃないということです。
例えばキャラクターの見た目にゲームとして分かりやすい記号(例えばここの赤い玉が弱点!)などを入れてやったり、アニメーターさんがダイナミックなアクションをさせても破綻しないよう調整してやったりします。(腕の可動範囲はこんなもんじゃろ、、っていう想定を遥かに凌駕したキレッキレのかっけーアクションで毎回ビビりますw)

僕はつい、モデル作りの1番最初の工程である、ハイモデル原型制作にずっと時間をかけてしまうのですが、その原型を作ったあとのゲームデータとしてのモデルがちゃんとしっかり作れてないと、いくら原型にこだわっていてもダメってことを何度も思い知らされました。
最初からモデルを完成させるのではなく、仮でモデルを作ってみてゲームでの動きや企画に対応しつつ、ビジュアルを詰めていくという作り方はゲームならではなのかなと思います。
特に敵モデルは仕様変更がよくあるので、最初から詰めて完成させちゃうとあとでエライ目にあいますw

でもそうやって自分が丹精込めて作ったモデルがゲーム内でガシガシと動いて、しかもプレイヤーとして自分でそいつらと戦えることは何度やっても楽しいし、なにより嬉しいので、覚えないといけないことはまだまだたくさんありますが、早くキャラクターモデリングのフローをもっと自分に取り込んでいってどんどんキャラクターを制作していきたいと思っています。

そこで今回はそんな今後の目標も踏まえて、あることに挑戦してみたいと思います!!

 
【アナログで作った造形をゲームデータに出来ないか??】

おい急に何言ってんだこいつ感がハンパないですが、僕は学生時代に造形、彫刻などを専攻していたので、上に書いたハイモデル原型制作を「自分が得意とするアナログでのフィギュア原型でやることは出来ないだろうか」と、実は常日頃から思っていたのです!

 
1.原型をつくる!
これはもう、根性で粘土を弄って自分が思う形をひたすら追求していきます。今回のこの造形はもともと趣味で作ったものなので身体が全部ありますが、もしかしたら身体はデータにするときに反転して左右対称にすれば、作るのは半身だけでいいかもしれません!

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ラフで造形した上にレタッチして方向性を決めてます。 相変わらず絵は苦手。。。

 
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そっから削って足して貼って色々頑張って塗装をして完成です!!

 
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良く見ると歯があるのがチャームポイントです。

 
2.原型を撮影、整理、データ化する!
完成した原型をカメラで360°様々な角度から撮影します。実はそうやって撮影した写真から、モデルデータを生成してくれるソフトがあるということを先輩から聞いて、自分の作った原型でも試してみたい! とお願いしたのが今回の実験の始まりでした。

そして書き出したデータがこちら!!

 
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(撮影からデータ化までの処理は今回は先輩にしていただいたので、次回は自分でチャレンジします!)

 
このデータのままだと色々なゴミや要らない床なども入っているので、それを取り除いてやります。
そのあと造形の半分を消して左右対称にしてみました。

 
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原型の写真から作ったテクスチャを貼ってるので、質感など結構綺麗に出てくれました!

 
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初めてのフォトスキャンをやってみて、想像以上に自分の造形をCGに反映出来たので、まだまだ試行錯誤は必要ですが、調整してやればゲームのデータとして使用可能なのではないでしょうか!?
自分がアナログで制作した造形をゲームに反映することが目標なので、ここからさらに現実的になるように実験を重ねていきたいと思います!!

プラチナゲームズでは挑戦することに対して反対する人はまずいません。新人とか関係なく、こうやったらもっとカッコいいもんが出来る!と思って行動したら、ちゃんと見てくださる人がたくさんいるので、失敗を恐れずにどんどんチャレンジしていこうと思います!

 
【おまけ】

忘年会のビンゴ大会での景品用に制作したマスク
V8!!V8!!

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