プラチナゲームズ代表の佐藤です。

会社を立ち上げて14年余り。プラチナゲームズにとって最初のパブリッシングタイトルである、
「The Wonderful 101: Remastered」を全世界に向けて発売開始 しました。このブログを書いている時点ではちょうど北米と欧州のダウンロード版の発売が開始されたところですが、日本では6/11に発売されます。(各地域の発売日詳細はこちらをご覧ください)

ユーザーの皆さんにはピンと来ない部分もあるかもしれません。プラチナゲームズはこれまでも10作以上のゲームを世の中に送り出してきましたから、「今回が最初ってどういうこと?」と思われるかもしれません。プラチナゲームズはこれまで、ゲームの「開発」を行いながら、販売や宣伝などを伴う「パブリッシング」は他の会社にお願いをしてきました。「The Wonderful 101」も当社がかつて開発し、任天堂さんからWii U用のソフトとして発売されたタイトルです。これを現在のプラットフォーム向けに再調整。Nintendo Switch、Playstation4、そしてPC(Steamにて配信)版として世の中にお届けすることになったわけですが、このときの販売やプロモーションなどの役割を当社が自分で行います、というのが「最初のパブリッシング」ということです。

ゲームをパブリッシングすることの意義は、ユーザーの皆さんにより近づく、ということにあります。

私たちプラチナゲームズのビジョン、それは「ユーザー満足度世界一のゲームスタジオになる。」ということです。ゲーム作りをするうえで最も大事にしていることは「遊ぶ人=ユーザーの皆さんが満足すること」です。「ゲーム開発」を行う場合はそこから軸足を外さないように日夜頑張っているわけですが、作ったゲームを自らパブリッシングするということは、遊ぶ人=ユーザーの皆さんへの関わり方が広がります。パブリシティや宣伝を通じて、まだ遊ぶ前のユーザーの皆さんにこのゲームに込めたメッセージを伝え、商品をユーザーの皆さんが買える場所に届け、そしてカスタマーサポートなどを通じてユーザーの皆さんの声を聴く・・・。そういった仕事を含めてゲームを世の中に送り出すということは、「遊ぶ人=ユーザーの皆さんの満足」をより追求するために、ぜひやりたいと創業当初からの夢として持ち続けていました。もっとも、パブリッシングを片手間でやるつもりもありませんでしたので開発に専念していたわけですが、少しずつ体制もできてきましたので、「自社パブリッシング」をすることを決断しました。

「The Wonderful 101: Remastered」はそういった思いと、弊社スタッフの努力、そしてプラットフォームホルダーの皆様のご協力の結果、やっと発売日を迎えることができました。ぜひ、遊んでいただければ幸いです。(くどいようですが日本での発売日は6/11です)

さて、今後もいくつかのタイトルで、「自社パブリッシング」を行っていく考えです。また、他のパブリッシャーさんとの協業もまたやりがいのあることですので続けていきます。

満足していただけるゲームを作り、できるだけ自分たちの手で商品を届ける。遊んでいただいたユーザーの皆さんの笑顔を想像しながら、そしてユーザーの皆さんの声を聴き、また次のゲームに活かす・・・。それこそが、プラチナゲームズが目指す「ユーザー満足度世界一のゲームスタジオ」の真の姿だと思います。
ではまた。

 

佐藤賢一
代表取締役社長

1962年 東京都生まれ。
1986年に株式会社伊勢丹に入社後、1996年にゲーム業界に転身。株式会社セガ・エンタープライゼス(現:株式会社セガ)にて、ドリームキャストのマーケティング業務に携わったのち、2000年に株式会社キャビア(現:株式会社マーベラス)の設立メンバーとして招聘され、会社運営全般の業務に携わる。2006年に有限会社ODD(現:プラチナゲームズ株式会社)を設立。取締役/管理本部長として、経営部門全般の責任者を務め、2016年4月代表取締役に就任。