はじめまして。
神谷さんにボケの超ど天然と言われてますが、それは勘違いだとずっと思ってるデザイナーのおおくらです。
ベヨネッタではインターフェースデザイン(以下ID)を担当していました。
業界歴は3年目でまだ浅いですが、今回はベヨネッタのID製作について語ろうかなと思います。
と、その前に。
先週ベヨが発売されて、もうプレイされている方も多いと思いますが、IDと聞いてどれがそれにあたるか分からない方もいらっしゃると思いますので軽く説明します。
インターフェースとは:二つのものの間に立って、情報のやり取りを仲介するもの。また、その規格。
大雑把に言って、プレイする人にゲームのシステムや情報を伝えるものです。たとえばゲージとかメニューとか。ベヨネッタでは天使登場の名前の表記や、アイテム取得ウィンドウ、スタッフロール、クリア時の表記、タイトル画面、etc・・・
主に画面内の2D的な部分にあたります。
ベヨネッタのIDで特に気をつけたのは、魔法っぽさや戦闘の爽快感を演出すること。
デザインは私が開発に加わった当初から完成に至るまでに6回もの変更がありました。作っては壊し、作っては壊しを繰り返しやっと今のデザインになったんです。
新人で初めての開発だったので不慣れなこともあり、その他細かい作業もたくさんあって、IDの作業はあふれ気味でした。でもその作業量を膨らませたのは他でもない私だったのかもしれません・・・
神谷さんとやり取りをしていくうちに当初予定していたものにどんどんネタが追加され、
「あ、思ったんだけどさ。たとえばこんなのとかどうかな。」と神谷さん。
「それおもしろいですね!それじゃーたとえばこんなのとか・・・」と私。
「ほほう。いいんじゃない?やりなさい。」
と、その後自分の席に戻りつつ
・・・ああ、言うんじゃなかった。また今日も残業かぁ・・・
そんな後悔を締め切り間際でよくしてしまいました。
先輩には怒られるし、プロデューサーの橋本さんには説教されるし、私自身もキリキリと自分の首を絞めてましたが、でも!ギリギリまでネタを盛り込めたのでそこは今でも後悔してません。(いや、ギリギリになってしまったのは反省してます。ごめんなさい、もうしません。)
そうしてIDとして苦労して盛り込んだネタは、本当に気をつけて見ていないと分からないようなネタばかりですが、私としてはIDは「さりげなくスムーズ」にゲームが楽しめて、「意識せずにプレイ」できるのが一番なので、実際ネタに気付かなくてもプレイした人がIDを意識せずにベヨネッタを楽しんでもらえたら「いい仕事したな」って思えます。
至らないとこはたくさんあるかもしれませんが、買ってくださった方がIDを意識しないでプレイできたら嬉しいなぁと思います。