こんにちは。ゲームデザイナーのポールです。東北人と東北人のハーフです。
『MAX ANARCHY』では山中ディレクターと共同でオンラインルールの全般を担当しました。
よろしくお願いします。

今作は多人数の乱戦格闘という今までにないジャンルのゲームなので、開発当初からとにかく試行錯誤の連続でした。

人数やステージの広さ、それに伴うルールなど、何が一番適当なのか、楽しく遊べるのか、前例がないため、すべて手探り状態からの出発でした。

ゲームハードの処理速度のことも考えずに、すべてが破壊できてしまう完全自由なステージの実験などは楽しくも夢の広がる体験でしたし、今後の据え置きゲームハードの未来を垣間見た気がしました。さすがに自由過ぎて製品版に盛り込むことはできませんでしたが、別の形でその自由度と戦略性は残せたと思います。

(対戦中にマップの構造が大きく変化することも!?)

ルールに関しても、実験で得た結果を元に、プレイヤーに強制することなく自然と遊び方や戦略が変わるように、いくつもの形態を用意しました。

それは例えば、特定のプレイヤーを狙うことが目的のルールであったり、チームで協力して目標物を獲得することが目的のルールであったり、一対一の状況に限定してプレイヤーの腕をガチで試せるルールであったりと、ユーザーの皆さんを飽きさせない工夫が、これでもかと盛り込まれています。

その他にもリアルタイムに発生する大規模なステージイベントであるATE(アクション・トリガー・イベント)が、予期しないタイミングで戦場を混乱に陥れるので、それに乗じた立ち回りで戦いを有利に進めることもできます。

もちろん、本来のゲームの根幹である格闘のテクニックを磨くことが、上位に食い込む、またはチームを勝利に導くための一番の近道であることは間違いないのですが、上記で説明したような様々な要素が絡み合うこのゲームでは、初心者から上級者まで毎回違った展開が楽しめます。

おそらく、リアルタイムでこれほど大きく戦況が変化するゲームも他に類を見ないのではないでしょうか。そういう意味ではユーザーの皆様に全く新しいゲーム体験を提供できると自負しております。

開発終盤になって、ゲームに完全に慣れてしまったスタッフ同士がプレイしても、時折大きな笑い声が社内に響き渡るのを聞いていると、ユーザーの皆様にも末永く遊んでもらえるゲームに仕上がったのではないかと思います。

定番のルールからちょっと風変わりなルールまで、とにかくたくさんのルールを用意しましたので、お腹いっぱいになるまで楽しんでいただければと思います。