14年度ラストフレッシュマン:「動く」というデスクワーク

はじめまして、2014年度プラチナゲームズ入社新人勢最後の一人になりました、グラフィックデザイナー、アニメーションセクション所属のフェホ・ウィリアンです!!もう4月なのでフレッシュマンかどうかは微妙ですね!とはいえ、研修後に配属されてまだ半年程度ということもあり、実務上はまだまだフレッシュマンです!

まず、年明けは随分前の話になりますが、年度明けはつい最近!あけましておめでとうございます、の代わりに十二支のイラストです:

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さて、これまでの記事で同期の皆、色々な意味で、個性的なことを書いていましたね!
最初の朴が全体図を書いた様に、自分は最後なので、何かまとまった事を書きたかったのですが、せっかくアニメーションセクションに配属されたので、「アニメーション(=モーション)について」、アバウトに書きます!まだペーペーですが、是非、お話にお付き合いください。

 
ここでは自分らはモーションデザイナーと呼ばれ、モーションデザイン、「動きの画作り」を担当しています。今回は自分らのこの特徴あるお仕事の内容を是非知って頂きたい!

そもそもゲーム内モーションは、コマンド入力し、アクションを起こしたプレイヤーの期待に応えるリアクション、伴う反応、前後する動きらの流れ等などを、モーションで表すのがお仕事です。モーションを作り、実装し、試しては手直し、それを自分で納得のいくまで繰り返します。「その時に必要な動きを作る」というコンセプトは、動画制作と似ていますが、その「時」はプレイヤーが決め、どこから見られるかもわからないのが特徴です!(因みにUI、イベント、エフェクト(特殊効果)など、動きにまつわる作業は他のセクションでも行われますが、プレイ中のキャラクターの動きはアニメーションセクションが特化しています!もちろん時々キャラ以外も動かします)

と、ここまでは承知の上ですが、実務経験値がないと、レパートリーも質の評価判断基準も足りず、何を作れと頼まれても、どこから、どう、どこまで…苦戦します!

なので、まずはセクション内で、そして、内容によっては、他セクションの色々なプラチナ級の先輩達にアドバイスや方向性を聞くなりして、業務を進めていきます。(時にはヘルプもして頂きます!)

そして、一人前目指して、本制作前の大事な作業となるのが、参考資料の研究です:

.会社には、各セクションの様々なニーズに応えるべく、書籍や参考資料が用意されています。(書籍に限らず、映像メディアや立体物等も購入/申請可)

.空想上のキャラや特殊な動きなど、資料室にないものもあります。そういう時にはネットでの動画や画像の検索が、大いに有効です。(あと、ピンポイントで探すより、似ているもの、連想するもの、外国語で探すと、ヒット率は上がります!)

.それでも苦戦したら、動いてみます。骨格や重心移動には何かしら共通点があるので、部分的であれど、意識し、自分なりに、自分の体で再現してみます。それをラフる、メモる、記憶するなりして、構築した知識をモーションにぶつけます。因みに、開発室には大きな鏡もあり、玩具の刀や銃を持ってきている先輩方も!

 
まぁ慣れない内はいろいろと大変です。でも、一度手渡されたキャラが、コントローラーのコマンド1つで動くと、非常に、何か、心揺さぶられるものがあります。なんせ、作ったものとインタラクトしているんですよ?ゲームを買ってくれた人達もそのキャラと、自分らの作ったモーションを通して、「対話」する訳です。達成感と共に、使命感も覚えますね。

求められる個々のモーションの質は高く、最初から頭に入れておかなければいけない事もあります。そのキャラの行動パターンや、他のキャラとの関連性、ゲーム内での存在意義だったり、担当になったからには小さい所から大きい所まで把握しておきます。しかし、もちろん一人ですべて担うことはできません。

モーションの仕事はゲーム制作のワークフローの中間あたりにあります。
企画で仕様、アートでコンセプトが決まり、モデルができあがったら、動かします。その後、プログラムに組み込み、ゲームの世界に置き、効果や音響を足し加えます。そしてこのフローが繰り返されます。
つまり沢山の人達と関わり合いながら働いています。モーションの仕事の前工程に携わる人も後工程に携わる人も居るため、自分らがスケジュール管理を怠ると、たくさんの人の仕事の妨げに繋がり、迷惑をかけてしまいます!間に合わなそうだと判断したら、すぐ伝えます。そして常にスピードとクオリティアップを心がけ、正確なスケジュールを組めるよう、自分の力量も常に把握しておきます。

そして出来上がるのは、ちっぽけな、ただただそこにあるキャラではなく、沢山の才能ある人達が力を合せて作り上げた、空間と一体となったキャラクターです。

 
どうでしょう?多少のは伝わりましたか?伝わっていないなら、実感してみるのが近道なので、是非モーション制作にチャレンジして下さい!

 
最後に、究極に余談ですが、プラチナゲームズがオフィスを構える梅田スカイビル、22階にクラブバッカーノというジムがあります。勤務時間後、体を動かすために、自分は定期的に行くよう習慣づけているので、プラチナゲームズに入社された場合は、是非一緒に来てください!(利用料は会社が負担してくれます)

「なるほど、そこで人の動きを観察できるわけですね!?」

あ、えっと、それもできますが、ジロジロ見てるのは気まずいですよね、汗。どちらかというと気持ちの切り替えでしょうか。ジムに行くのは普通にリフレッシュしたいから、というのが本音です。21時までしか営業してないので、仕事が少し残っていたら、一旦体を動かして、風呂に入ってから、会社に戻るのもアリですよ!

あぁ、書きすぎました。でもですねぇ、この会社のこのワークフローのこの雰囲気を表現するのは意外と難しいんですよ!色濃い人たちの中で会社が成り立っているので、実際の作品に触れれば、もっと色々としっくりくると思います。

 
あと、冒頭にもありましたイラストですが、久しぶりに描くので、沢山描いてしまいました!もう一枚だけ以下に載せておきます。

「え、モーションなのに動画じゃないの?」

久々に静止画を描かせてください、鉛筆の握り方まで忘れそうです。(ペンタブでカーソル動かしていますが)

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以上です、よろしくお願いします!

PS.:外国人の皆さんへ!そこそこお仲間多いんで、気にすることは全くないです。ただ、日本語だけは鍛えましょう