キャラモデ作業は三つ巴

ふーん、キャラクターモデリングかぁ…モデラーって形作って色塗るだけでしょ?とか思ってるそこのあなた
キャラクターモデラーも結構大変なんですよ!でもそこにハマってるそんな感じのオオタです

プラチナゲームズでは、キャラクターモデラーはモデリングからウェイト付け、テクスチャーまでなにから何まで全部やることになっています!
会社によっては分業になっていたりするところもあるらしいのですが、
私は作り始めから、モーションデザインの担当者やプログラマーに受け渡すまでを最後まで全部やらせてもらえるこっちのスタイルが気に入ってます!

欲張りでしょ(ドヤ)

ついでに全工程好きです

しかし、これらの作業はそれぞれが難しくて奥が深いだけでなく、お互いに関係しあっているのでその一工程のことだけを考えていればいいわけではないんですね
次の工程を考えつつ、前に行った工程も大切にして今の作業をする…

3つの工程が入り混ざる…正に三つ巴!

ひとつひとつの作業の難しさとか失敗エピソード、教えてもらったコツやテクニックなどを書いていくと膨大な量になってしまうので今回は全体の流れに絞って書いてみます

①モデリング
きれいなシルエットを生み出すことはもちろん、次に行う②と③の作業をやりやすくする為にも注意しないといけません。
曲がる場所は曲がることを前提として作ったり、伸びやすいところは分割したり工夫が必要で、ただ形を追えばいいだけではないのが熱い作業です!
ここをないがしろにすると後で苦労するだけでなく、私の上司であり所属する開発ラインのキャラクターモデリングのリーダー、今村さんの顔が鬼のようになるので怖いです…

②ウェイト付け
作ったモデルの頂点ごとに、どの骨にどれだけ表面が追従するかの情報を与えていきます。
モデリングで作ったシルエットを壊さないようにしつつ自然に変形させないといけないのですが、
加えてテクスチャーに極端な歪みが発生しないように注意を払ったり、伸び方を均一に広げたり、逆に歪みを見えにくいところに集中させてごまかしたりといった小細工も時には必要だったり…
①と③の工程の間に挟まれてもみくちゃにされること間違いなしの作業です。でもコツはたっぷり教えてもらっているので安心!

③テクスチャー制作
①と②で作ったモデルに、カラーマップ、ノーマルマップ、スペキュラーマップなどなどを貼り付けて命を吹き込む工程です。
ここが不出来だとここまでの苦労が水の泡…
ここでZbrushやPhotoshopやその他もろもろ複数のソフトを使います!こんらんするー

それぞれの工程でビシッと一発で決められればスムーズに作業が進むのですが、場合によっては…
モデリングしながらウェイトを付けて、その結果に合わせてモデルを直し、 ウェイトをつけながらテクスチャーの伸び具合を見て、伸び過ぎた箇所のウェイトを直し、 テクスチャーをいじりながら表面をみて、またモデルの修正に戻り…以下ループ…
なんてことも覚悟しなければなりません。

最初は手こずりましたが図を描いたりPhotoshopでレタッチしたりモデルを修正しながら熱心に指導してくれる上司や先輩のおかげでだいぶスムーズに進められるようになりました!

フィギュアや食玩も素敵だと思います が、 やっぱりインタラクティブに動くゲームモデルって素敵!
だからモーションデザイナーもプログラマーもみんな魅力的な職種に見えちゃったりしますが、
キャラクターモデリングっていう職種…素敵やん…