たきざわ に クリティカルヒット

滝沢です。
お題は、心に残った先輩の一言。
僕が一年前にこの耳で聴いて、ずっと心の中でこだましているのは
とてもシンプルな言葉でした。
何度も書いてますが、僕の所属はサウンドでございまして
実は、同じ職種の方が同期にもいなくて
年の近い先輩もいらっしゃらなかったので(近くて5歳差)
なんだか謎のプレッシャーに気圧されてきました。
そして漠然とですが、自分の選ぶ表現のひとつひとつに迷いがあって
自分がどこに向かっているのかを考え込んでしまうときもありました。
もしも同年代の誰かが、同じ立場で同じテーマに対して臨んだとしたら
その人はどんな意識を持って、どんな音楽を作るんだろう、と考えてみたり
よく先輩方の話を聞いては当時の光景を想像したりもしました。
しかし、想像を基準にしても、自分を推し量ることができないし
作っても作っても、描いている理想には追い付けないし
ぶっちゃけて言えば、きっと最初は寂しかったんです。無いものねだりですが(笑)


「応援してるよ」
というのは、デザイナの先輩からいただいた言葉です。
別れ際だったので、さらっと聞き流してしまい、心証を悪くしたかもしれませんが
後になって振り返ると、その言葉が妙に、妙に嬉しかったのを憶えています。
きっと僕が悩んでいるのを察していただけたんじゃないか、と勝手に。
言葉そのものが、”無いものねだり”の話にぴったりとリンクしているわけではありません。
けれど、”それでも頑張らなくちゃ”という発想へと突き動かされたのは事実です。
年齢なんて関係ないから、早く先輩方にお力添えできるようになろう、と奮起しました。
人の心ってシンプルですね。
心を覆っている事情は複雑ですが、理由や目的なんてのは、至ってシンプルです。
さて、あれから一年が経ちました。
つい最近、今度はサウンドの先輩からいただいた、心に残った一言。
「よく頑張ってくれた」
これはクリティカルヒットでした。
とある狂騒の日々のあと、素敵なレストランでごちそうしていただきまして
その席で、僕は確かにその言葉を耳にしました。
照れつつ、恐縮しつつ、胸の内は喜びと感謝の想いで一杯になりました。
おかげで今、ようやくスタートラインに立てたような気がしています。
さあ、頑張ろう。