BGMルーム

遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。
今年は昨年の大晦日に体調を崩してしまい最悪のコンディションで年明けを迎えてしまいました。新人ミュージックコンポーザーの五十嵐です。

今回もBGM制作に関することを書いていこうと思います!

(写真 : BGMルーム)

プラチナゲームズには、ミュージックコンポーザーが使用する「BGMルーム」という部屋があります。(MAルームとは別に)

この部屋は、作った楽曲をミックスダウンするための部屋で、複数のモニタースピーカーやヘッドフォン、ソフトウェアプラグインのたくさん入ったPCが用意されています。
ミックスダウンとは楽曲に使用されている個々の楽器の音の音量や質感を整えて、一つの波形にまとめることです!

一つの楽曲において、様々な楽器が鳴っていることが多いと思います。
ロックだったらドラムとベースとギターとピアノとか。これらを何も調節せずただ同時に鳴らすと、「ドラムの音量が大きすぎてピアノの音が全然聴こえない! 」とか、「低音が出すぎていてモコモコして聴こえる!」とか、いろいろと問題があります。

個々の楽器の音量バランスをとったり、音色を加工したりして、全体として聴きやすくまとめる作業がミックスダウンです。

この作業、ヘッドフォンをしてでももちろんできるのですが、ちゃんとしたスピーカーじゃないと聴こえなかったり、よくわからない音の部分があったりします。また自分の普段使っているヘッドフォンでいいバランスに聴こえていても、スピーカーや違うヘッドフォンで聴いてみたら、どこか違和感があったりすることが多々あります。

なので、スピーカーを使ってのミックスダウンはかなり大事なのですが、ワンフロア内にすべてのセクションが集まるプラチナゲームズの特性上、自分のデスクで常に爆音を垂れ流すわけにもいきません。なので、普段はヘッドフォンをして作業をし、曲を作り、完成したらこのBGMルームでミックスダウンを行えるようになっているのです!

BGMルームでは、大きな音を出すこともできますし、たくさんのモニタースピーカー・ヘッドフォンがあるので聴き比べてチェックをすることができます。
複数のスピーカーやヘッドフォンでチェックすることによって見えてくる違和感は必ずあります。
他の曲との質感のバランスがとれていないことに、BGMルームでチェックして初めて分かることもよくあります。

ゲームを手にするユーザーのリスニング環境は様々なので、どんな環境でも曲の聴こえ方に違和感がないようにする、大事な作業なのです。

またBGMルームのPCには質の良いたくさんのソフトウェアプラグインがインストールされているので、それらを使用することができますが、使用するとやはり圧倒的に出来上がりのクオリティが違います。

こんな充実の作業環境でプラチナゲームズの迫力あるゲームBGMは作られているのです。
新人でもバリバリ使えます!

でわでわ!