暮れまして

馬車馬の如く馬(が乗ってる)車を引く人力車の人

どうもグラフィックデザイナーのカンです。2013年も残りわずかですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
そろそろ就職活動が始まっている時期・・・ではないのでしょうか?

ということで今回はタイムリーに就活(ポートフォリオ!)の話です!やったね!ヒューヒュードンドンパフーパフー!(無理やり盛り上げているわけでは断じて無い)

※初めにお断りしておきますが、私自身もどんなポートフォリオがベストなのか、はっきり言ってわかりませんが、プラチナゲームズに入社した後に先輩社員の話を聞いてふと思ったことなどを今回書き連ねてみます。

さて、この話題になると、枚数や、どんな作品が良いのかという疑問をよく聞く気がします。

構成?枚数?
入社後すぐのアートワーク研修のときに同期のポートフォリオを見せて貰ったのですが、それぞれ枚数や構成も違っていて、個性的で面白かったです。アルバイトで描いたイラストもあれば3DモデルゲームCG映像などもあり、成程こんなことができる人たちなのかーと、とてもわかりやすかったです。私のポートフォリオについては、「歴史の重みを感じるね(笑)(厚さ的な意味で)」とか、「順番が古い順なのはおかしい。自信のあるものを最初に持ってくるべきだ!」というような感想を頂きまして…誠に申し訳ございませんという気持ちになりました。でも暦順に並べるのが好きなのでそのままです。結論として、皆 割と好き勝手につくってました。
どんな作品?
これもアートワーク研修のときの話です。
与えられた課題を描くのに、散々悩んで、思うとおりに描けず悔しい思いをしていたのですが、その時上司から聞いた話で「あ!」と思ったことがあります。
「相手(例えばディレクターなど)が何を望んでいるのか、最初の段階では100%はわからない。それに、大抵の場合、相手の中にも明確なイメージがある訳ではない。だから、とりあえず自分の感性に従って、良いと思ったものを描いて見せる。そうしたら相手もそれを見てビジョンがハッキリしてくる筈だから、そこからすり合わせて行けば良い」…というような内容でした。(※業務としての具体的な手順は人や場合にもよると思います)

確かに自分のポートフォリオを見返したら9割方趣味で描いたものでした。
こういうテーマだからこういう要素が必要なのかな・・・とか、 こういうことを要求されてるのかな・・・とか、自分なりに考えるのは良いことですが、あまりそこに固執しすぎると良いアイディアが出てこなくなりがちですし、アイディアが出たとしても、それが自分にとって良いものじゃなかったら相手にとってはもっと良くないかもしれないですよね。そして結果が良くても悪くても、悩んで上手くできませんでしたーというよりも、好きなように精一杯やったぜというほうが、自分にとっても後味が良い筈です。

「この会社にはこの会社向けの絵を送ろう」という計画で作品を作っている方もいるかもしれません。それが自分のスタイルに合っていれば良いのですが、そこで思い悩んでしまっている方は、自分の好きなものを描く方をお勧めします。実際、プラチナゲームズではどの社員も大抵机の上はそれぞれの趣味全開ですし、画風も様々です。色んな趣味を持った人たちがいるから、色んなアイディアが生まれるのでしょうね。 逆に言えば、 この会社でゲームが作りたいという意思があれば、作風や趣味がどういうものであるかはそこまで重要では無いように思います。

力を抜いて自分を出した方が色々と得をするのかもしれません。年末シーズンにこんなお堅いお話をしてしまいましたが、正月は力を抜いてたっぷり休んで、英気を養っておきましょう! 皆さま良い年末をお過ごしください!

以上。