PlatinumGames

Takaaki Yamaguchi Interview

山口 孝明 インタビュー

“ゲーム”アニメーター
としてのプライド

 

山口 孝明

ゲームクリエイティブディビジョン/大阪スタジオ/第5グループ グループ長/シニアアニメーター

コントローラーを通してプレイヤーとつながる

プラチナゲームズには、各セクションのメンバーが職能を超えて担当フィーチャーのゲームデザインに参加する文化があります。特にプラチナゲームズが得意とするアクションゲームでは、プレイヤーキャラクターの操作性や攻撃アクションの爽快感、敵キャラクターの攻撃のわかりやすさやバリエーションなどが重要な要素です。単なるアセットとしてのアニメーションは求められません。プラチナゲームズのアニメーターは、「アニメーションを通じてゲームデザインを行っている」という自覚と情熱をもって制作を進めていく必要があります。
たとえばあるタイトルでは、狼のプレイヤーキャラクターを制作するため、解剖学的知識を学ぶとともに、とにかく狼の映像を見続け、その動きを頭の中に叩き込みました。その上でアニメーションを構築し、実際にゲーム上で実装されたものを何度も触って「感覚的に気持ちいい」と納得できるレベルまでブラッシュアップしました。
また、リードアニメーターを務めた『ベヨネッタ2』では、それまで制作してきたタイトルでの経験を活かし、戦闘の手応えがありながらも不条理には感じない、「納得できる強敵」の制作を通してバトルデザインを行いました。それぞれの敵のコンセプトを見極め、「どのような攻撃が、どの程度の量必要なのか」を徹底的に詰めていったのです。さまざまな趣向を凝らした結果、プラチナゲームズのアクションゲームとして満足いく出来栄えになったと感じています。
プレイヤーキャラクターのアニメーションは、コントローラーを通じてユーザーと直接つながる重要な部分です。同時に、そのプレイヤーキャラクターが対峙する敵キャラクターをつくることは、手応えとしての白熱したバトルをデザインすることにつながると感じています。

コンセプトが形になっていく瞬間

仕事をしていて最も楽しいのは、フィーチャーの担当メンバーでさまざまなアイディアを試しながら制作を進めているときですね。仕様書などで指示が降りてくるわけではないので、メンバー一人ひとりがフィーチャーを自分のものとして捉えています。だからこそ自発的に発案、実装、確認、改良を繰り返す制作スタイルが根付いていて、それがうまく行っているときには多くの発見や学びに出会うことができます。次第にコンセプトが形になっていき、ついに触って「面白い!」と感じられた瞬間というのは、何ものにも代えがたいものがあります。
コンセプトを形にしたという意味では、『VANQUISH』の敵キャラクター「アンノン」が特に印象に残っています。個人的に3DCGの技術的な側面には古くから携わる機会があったので、「変形を繰り返す不定形なキャラクター」を担当することはそれまでも多かったですが、ガラクタが集まって敵として襲いかかってくる「アンノン」は、特にユニークなコンセプトのキャラクターでした。いつにも増して手探りの部分が多く、かなりの時間をかけて試行錯誤していきました。それだけに形になったときの満足感が大きかったのを覚えています。(できればもっと強敵として仕上げたかったですが(笑)。)

試行錯誤をともに楽しめる人と働きたい

3Dアクションゲームの黎明期からその制作に関わってきて、身についたことがいくつもあります。そうした経験とともに、単なるアニメーターではなく“ゲーム”アニメーターとしてのプライドをもって制作する姿勢を周囲に伝えていける存在でありたいと思っています。同時に、これまでの制作経験で培ってきた「プロジェクトを円滑に進めるための重要なポイント」といったマネジメント的なノウハウをメンバーに共有することで、プロジェクトの成功に貢献したいとも考えています。こういった業務経験の積み重ねが、自らの成長・進化につながると信じています。
魅力的なゲームを制作するためには、常に新しいことにトライしていくことが極めて重要です。そのためには、どうしても実験的な制作スタイルにならざるを得ません。だからこそ、「どうすればコンセプトが実現できるか」をともに考え、試行錯誤しながら学んでいくことに喜びを感じる方と仕事がしたいです。作品に対する高い志と情熱、向上心があり、同じように自分を高めていきたいと思ってくれる方がいれば、ぜひプラチナゲームズの扉を叩いてください。

 

PROFILE

Takaaki Yamaguchi

ゲームクリエイティブディビジョン/大阪スタジオ/第5グループ グループ長/シニアアニメーター

カプコン、クローバースタジオで『Devil May Cry』『大神』などの開発に携わる。プラチナゲームズ設立から参加し、『BAYONETTA(ベヨネッタ)』『VANQUISH』『ベヨネッタ2』『TRANSFORMERS: Devastation』などの開発に携わる。3Dアクションゲームの黎明期から現在まで、一貫して現場での制作にこだわり、経験を積んできている。
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