アーティストには様々なセクションがありますが、その中でもキャラクターやエンバイロメント(背景)、
武器、メカ等のコンセプトを一番初めに絵として形にするのがコンセプトアーティストの仕事です。

コンセプトアーティストの木村 元に
仕事への想い、1日の過ごし方について聞きました。

  • ゲームづくりにかける想いは?

    「あのキャラで戦いたい」「あのボス戦がかっこいい!」「この装備最高!」など、常にユーザーから見て魅力的になるよう、ユーザーの時に感じていたことを作り手になった今も忘れずにデザインするようにしています。現在は敵をメインにデザインしているので、立体としてだけでなく、動きを付けたときにもかっこよく、また、どんなギミックにするのかも含めて、より面白いゲームになるよう色んな角度から考えています。最終的には「またあの敵と戦いたい」といってもらえるよう、ユーザーの記憶に残るものをつくりたいです。
  • 入社後、いちばん嬉しかったこと、辛かったことは何ですか?

    …やはりアイデアがで出ず、迷走してしまったときが一番辛いです。コンセプトアーティストは素早く描いて、キャラクターモデリングアーティストに渡すのが仕事なので、考えても考えてもOKが出ず、「面白くない」「かっこ悪い」と言われて作業が進まないときは、焦りも生じて悪循環に陥ります。でも、そういうときは大抵ディレクターの意図を汲めていないとか、理解しきれていないので、今は、分からなくなったらとにかく話し合って、その中で突破口を見つけ出すようにしています。それが最も効率がいいということを経験から学びました。

    一番嬉しい瞬間は、自分の考えたデザインやアイデアが採用されて、それがゲームに反映されたのを見るときです。コンセプトアーティストとしてゲームのコアに関われたと実感がわく瞬間です。
  • 入社して良かったこと、意外だったことはありますか?

    少数精鋭が故に、やりたいと主張したり、提案したことは取り入れてもらえる可能性が高く、チャンスが多いところが一番大きなポイントです。全社規模で新規企画のコンペがあったり、アーティスト内でも、新人・ベテラン関係なくビジュアルに関するコンペが行われたりします。ある意味戦場ですが、やる気と実力さえあれば、チャンスが手に入る環境です。新人のときからコンセプトアートを描かせてもらえることはあまりないと思います。

    また、この会社に入社するまでは、絵的なことに意見をするのはディレクターだけだと勝手に思っていました。実際は、プログラマーや他のプロジェクトの人からも垣根なく意見をもらえるので、とても参考になりますし、逆に他のプロジェクトの人から意見を求められることもあります。意見交換が活発なことで、ゲームがいい方向に進んだり、そういったやり取りの中で新たなアイデアが浮かぶこともあります。会社と言えば上下関係などに厳しいイメージがありますが、プラチナゲームズの人はみなフランクで(仕事には厳しいですが…)、サークルなどで年齢問わずコミュニケーションを取れるので良いなと思ってます。

木村 元の一日

  • 7:00 am
    起床
    その日やることを考えながら朝食をとります。
  • 08:00 am
    自転車で出勤
  • 08:30 am
    出社
    やるべきことを整理し、デザインのラフを始めます。裁量労働制なのでゆっくり出社することもできますが、朝の人の少ないときの方がネタだしなどは落ち着いて出来るので早く出社するようにしています。 ラフは、キャラクターであれば2~3分で描いたものを20~30体ほど用意し、点数を絞った上でディレクターに見せて方向性などを確認します。ディレクターの考えるゲームの世界を具現化し膨らませていくのがコンセプトアーティストの仕事なので、イラストレーターのように同じ一枚の絵を何日もかけて描くということはなく、対象となる人物や生き物の世界観設定やデザインを言葉のみでなく絵で表現し、チームに共有していきます。 
  • 10:00 am
    セクションミーティング
    アートワークセクションで集まって、連絡事項などの情報共有を行います。
  • 10:30 am
    ディレクターチェック
    整理したキャラクターのデザインラフをディレクターに見せてフィードバックをもらいます。この時は絵で表現されていない部分も口頭で伝えつつプレゼンします。複数選んでもらえる場合もありますし、全く選ばれないこともあります。方向性を決めるための絵なので、あえて描きこまずにラフに仕上げています。
  • 11:00 am
    デザインラフの整理
    フィードバックを元に、情報を整理しながら、デザインを詰めていきます。
  • 12:30 am
    昼食
    ランチは、同じセクションの人とよく食べに行きます。ゲームの話をしたり、海外から来たスタッフが多いので違う文化圏の話をしたりで面白い時間です。昼寝もします。脳みそリフレッシュ!
  • 01:30 pm
    デザイン作業の再開
    休憩後、リフレッシュした目で見直すと、また違った視点で見えるので、リフレッシュも大切ですね。
  • 03:00 pm
    ディレクターチェック
    ある程度描いたら、再度ディレクターチェック。多いときは午後に4~5回はチェックを受けます。とにかく意見をしっかり聞き、ディレクターの意図を汲むことが大切です。一次チェック後は、色や線がある程度はっきりしたものを見てもらい、そこでOKをもらえれば清書に移ります。
  • 04:00 pm
    プロジェクトミーティング(週1回程度)
    各自の進捗や問題などの報告、今後の方針について話し合ったり、決定事項などの情報共有が行われます。
  • 05:00 pm
    清書作業
    次の工程(モデリング)で必要とされる三面図や、色・質感・ポーズなどが分かるディティール資料をそれぞれ描いていきます。主要キャラクターになるほど、情報量が増え、描くものが多くなるので、この工程に時間がかかります。他のキャラクターの案出しを同時進行で行うことも多いです。
  • 06:00 pm
    モデリングアーティストへのデザイン提出
    清書が完成し、ディレクターからOKが出れば、データをキャラクターモデリングアーティストに渡します。
  • 07:00 pm
    サークル活動
    ボルダリング部を立ち上げ、部長として、ベテランから新人、プロデューサーまで広い層の社員とともに活動してます。会社の近くにボルタリングジムがあるので、健康やコミュニケーション、あとはアイデアだしばかりでいっぱいになった頭のリセットのためによく登っています。
  • 10:00 pm
    帰宅
    お風呂、食事、洗濯など。
    寝る前にスケッチなど、リフレッシュしてから寝るようにしています。
  • 00:00 am
    就寝

就活生へのメッセージ

就職活動で用意するポートフォリオは、何かを真似たり、企業のテイストに合わせるのではなく、自分が本当にやりたいことを考えながらつくることをお勧めします。その方がオリジナリティあるものに仕上がりますし、企業目線でもポートフォリオは応募者との相性を見極める大切な判断材料になるので、将来的にその会社に入って自分のやりたいことができるのかどうかをも左右することになるからです。
また、就職はゴールではないので、今のうちにたくさんのモノを見て、感じて、体験しておいてください。会社に入ってからもその経験は必ず生きると思います。