ドーモ、フリーランスになりました、吉村です。
今回は『メタルギア ライジング リベンジェンス』の敵キャラやサブキャラをデザインさせていただきました。
 
退社前の3日間だけやる仕事がなくなってしまい、近くのライジングチームに「何か手伝いますよ、小物作る程度ですけど。」って言ったのがコトの始まりでした。
そこで見たプラチナ側のデザインがあまりにもメタルギアの世界観にあっていなくて、「こんなんダメ!!」と顔を真っ赤にしながら齋藤ディレクターに詰め寄ったら、自分に白羽の矢が刺さり、3日どころか半年以上もドップリに。
 
自分もメタルギアシリーズはユーザーとしてプレイしていました。
多くのファンと同じように新川さんが作り上げたキャラやメカデザインにとてもしびれていまして、設定資料集も買い揃えていました。(モチロンZ.O.E.シリーズもダイスキ!)
そんなタイトルに自分が関わることになるとは夢にも思ってなくて、自分がやると決まった時は、嬉しい反面、恐ろしさもありました。
 
で、最初にデザインしたのが雷電のライバル、サムエルです。
オーダーはサムライっぽく、ということで色々考えました。
 

初期ラフ1
初期ラフ2初期ラフ3
かなり生身。陣羽織を着てたり…

 

ラフ決定稿
何パターンか考えたトコロ、決まった方向性はこの絵です。

 
・左右非対称なデザイン。右腕を特に強化していて剣を振る速度を上げている。
・鞘に銃のような機構が内蔵されていて、居合い抜きの時の速度を上げる。
 
ただ、白ベースに黒い右腕か、黒ベースに白い右腕かで齋藤ディレクターとモメました。僕的には黒ベースを推してたのですが、雷電との対比もあって最終的には白ベースになってよかったです。
 
いつもだとデザインはココまで来るとかなり完成に近いわけですが、前述の“メタルギアらしさ”を出すためにかなりディテールを煮詰めないといけません。
とにかく緻密!(なんと各部の注意書きまで設定がある!)
かつ、僕はメタルギアらしさというものがぼんやりとしかつかめてない。
ココからが試行錯誤の連続でした。
今までの設定資料集とにらめっこしつつ出来上がったのがこれです。
 

決定稿1
 
決定稿2決定稿3決定稿4決定稿5
鞘のデザインはプラチナのミリタリー担当小手川さんにしてもらいました。

 
 
何よりも気をつけたのは、とにかくメタルギアの世界観に合うように、ユーザーの方がプレイしたときに新川さんがデザインしたキャラやメカとマッチして見えるように、です。
 
コナミさんのチェックでおおむねOKをいただいてたのですが、その後、新川さんとミーティングをさせていただいて、直接意見をもらう事になりました。(めちゃめちゃ緊張した!)
 
「安心しました。」という一言をいただいて本当に嬉しかった。
 
メタルギアのスタッフはとても設定を大事にしています。
プラチナはゲームの手触り感をとても大事にします。
そんな全く違うトコロと仕事をして、自分にとってもものすごく勉強になりました。
お世辞抜きで参加できて良かったです!
 
あとはプレイしていただいたユーザーさんに満足していただけることを願うばかりです。
では!!
 
 
 
 
 
 
新川さんにいただいたサイン
打合せの時に新川さんに描いていただいたサムです!