どうも、エンバイロメントアーティストの大東です。

さてさて今回は、ゲームの背景というものが、どういった感じで形になっていくのか? というのをお話ししたいと思います。まだまだ勉強中の身で恐縮ですが、少々お付き合い頂ければ幸いです。

◇第一段階  ホワイトボックス
通称ハコと呼ばれる段階です。
文字通り真っ白のプリミティブ(球や直方体などの単純な形状のモデル)で、地面、壁、ちょっとした障害物などをガガガっと表現していきます。プレイヤーの歩ける範囲はどこまでで、戦闘エリアはここで、目印となるランドマークはあそこにあって・・・と、「ゲーム」としての要素を詰めていく段階です。世に言うレベルデザインって奴ですね。ぱっと見はとても物足りない絵面になりますが、ゲームの背景としての重要な要素がほぼ詰まったものになります。というか、背景の担うゲームの面白さは、ほぼこの段階で決まってしまいます。なので、全行程のなかで一番作り直しが多い段階になります。しんどい。でも面白い!

◇第二段階  アートプロトタイプ
さてさて、前述のホワイトボックスで背景の方向性が決まったところで、第二段階「アートプロト」に進みます。
ホワイトボックスが「ゲーム性」を決めるのに対し、こちらは絵的な部分に一歩進みます。ホワイトボックスでできたモデルを整え、解像度を合わせたテクスチャ(あくまで仮のものですが)を貼り、大雑把なシルエットで作ったアセット群を配置して・・・と、見栄えの完成度を上げていきます。また、ライティングやテクスチャ解像度等々を完成品に合わせることで、処理の重さ的に問題ないか?なども確認していきます。この段階が終わる頃には、完成形の絵のイメージがだいたい分かるような感じになっているでしょう。

◇第三段階  1st Pass
さてさてさて、ホワイトボックスでゲーム性を、アートプロトでグラフィックを、それぞれ方向性を確定させてきました。言ってしまえば、この段階に入る頃には、ほとんどゲームとしての背景は完成しています。あとはただひたすらにクオリティを上げていくフェーズに移るわけです。しかし!ここでいきなり全体のクオリティアップを!というわけにはいきません。まずは「どの位の基準まで完成度を高めるのか?」というのを決めなくてはいけません。もちろん極限まで凄いのを!というのが理想なのですが、背景というのはクオリティを上げるほど処理負荷などの様々な要素に影響を与えてしまう部分です。なので、ぎりぎりこのくらいまでならいける!という基準をまず決めてしまいます。具体的には、アートプロトまで進んだ物の一エリアのみをクオリティアップしながら処理負荷などを検証していきます。そして最終的な完成形のサンプルを作るのです。

◇第四段階  2nd Pass
さあ最終形の基準が決まりました。
後は残りの部分のクオリティを、1stPassで作った基準まで押し上げてやるだけです。ごりごり作っていきます。ごりごりごりごりg(ry

◇最終段階  Polish
ここまでの四段階で、ほぼ背景は完成しました。
あとはライティングの調整や細かいバグ取りが残るのみです。とは言ってもここを疎かにするとひどいことになるので、心を無にしてごりごりと調整する期間です。ごりごりg(ry

◇まとめ
以上が、ゲームの背景、というものができるまでの一連の流れです。なかなか大変ですね。まあ偉そうに言いつつも、新米なんで2nd Pass以降はまだ経験してないんですが。今後が楽しみです。

◇で
いつもの奴です。ええ。プラチナなら!こんなことが!できるんですよ!なやつです。
お察しの方もいるでしょうが(というか今までのフレッシュマンブログでも散々言われてますが)、プラチナゲームズなら、新人でも上で説明した段階全てに関われます。もちろんアセット一個とかそんなしょっぱいことは言いません。エリア1個2個まるまる仕事を投げられます。問答無用です。期待(?)しててください。俺なら完璧に面白くてかつカッコいい背景作ってやるぜ!って方は是非プラチナにお越し下さい。きっと満足頂ける仕事量が待ち構えています。